TOKYO, Sep 16, 2022 - (JCN Newswire) - 当社は、汚染物質分析を主軸とするフランスの企業Phytocontrol Group（注1）（以下、Phytocontrol）と、食品に含まれる汚染物質を中心とした成分分析サービスの提供に向けた戦略的協業に、2022年8月に合意しました。
本合意に基づき両社は、当社の高度なコンピューティング技術を誰でも容易に利用できる「Fujitsu Computing as a service（以下、CaaS）」上で、Phytocontrolのクロマトグラフィー質量分析法（注2）による分析技術と当社のAI技術を活用した食品汚染物質の成分分析サービスを、食品会社や流通業者、規制当局などへ2023年度にグローバルに提供することを目指します。
これにより両社は、食品業界における汚染物質分析の迅速化や精度向上による食品の安全性の確保に貢献するとともに、今後、本分析技術をもとにしたサービスのヘルスケア、化粧品業界といった他業種への展開、グローバル展開により、様々な分析業務プロセスのデジタルトランスフォーメーション（以下、DX）に貢献することを目指します。
当社は、サステナブルな世界の実現を目指す「Fujitsu Uvance」のもと、多様なお客様のニーズに対応し、最適なIT環境とソリューションを提供していきます。
背景
世界中で食糧危機が深刻化する中、汚染された食品の摂取による死亡者は毎年世界で約40万人に上ると推定（注3）され、食品の安全性の確保が課題となっています。食品の製造過程や提供過程で、食品に入り込む汚染物質の種類や量を明確にし、食品の安全性を確保することが重要である一方、近年、汚染物質の多様化や分析対象となる食品の種類の増加により、分析の迅速化やさらなる精度向上が課題となっています。
上記課題を解決するため、両社は2020年に当社のAI技術を活用して食品や水に含まれる汚染物質の成分分析プロセスを自動化するAIシステムを開発し、自動化前と比べて1サンプルあたりの生データ抽出から結果検証までの分析時間を5分の1に短縮し、人為的ミスも低減するなど、大幅な業務効率化と精度向上を実現しました。
今回、当社は、本AIシステムをベースとした、高度なコンピューティング技術を容易に利用できる「CaaS」上での成分分析サービスの開発において、Phytocontrolと戦略的協業に合意しました。
協業の概要
1.「CaaS」上での食品汚染物質の成分分析サービスをグローバルに提供
「CaaS」は、スーパーコンピュータ、「デジタルアニーラ」といった高度なコンピューティング技術のほか、AIなどのソフトウェア技術を誰もが容易に利用できるサービス群で、2022年10月より日本国内で展開予定、さらに、2023年度に順次グローバル展開を目指しています。本協業では、「CaaS」上に食品汚染物質の成分分析サービスを構築し、食品会社や流通業者、規制当局といった多種多様なステークホルダーに提供することで、食品業界における汚染物質成分分析の迅速化や精度向上を支援し、食品の安全性の確保に貢献します。本サービスを、2023年度にグローバルに提供開始することを目指します。
2. ヘルスケア、化粧品業界など他業種への展開
Phytocontrolのクロマトグラフィーによる分析技術と当社のAI技術をもとにしたサービスをヘルスケア、化粧品業界など食品以外の幅広い業界へ適用し、欧州をはじめとしたグローバル展開を予定しています。食品業界における安全性の確保といった用途にとどまらず、様々な業界における課題解決を図り、業界のDXに貢献することを目指します。
富士通株式会社 理事 Uvance Core Technology本部長 有山 俊朗のコメント
Phytocontrolとの戦略的協業を通じ、両社がこれまで培ってきた技術、ノウハウをクラウド上のサービス「CaaS」として幅広く提供することを目指します。本サービスにより、人々の生活を支える食品や水の安全性を確保し、持続可能な社会の実現に貢献します。
Phytocontrol Group CEO Mikaël Bresson様のコメント
富士通とは、2年以上前から生産プロセスのデジタル化に取り組んでおり、成功を収めています。富士通の「CaaS」は、AIを用いた高速で信頼性の高いクロマトグラフィー質量分析で我々のビジネスを成長させるために、我々のコラボレーションを加速させ、スケールアップさせる非常に良い機会だと信じています。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2022/09/16.html
概要： 富士通株式会社
詳細は http://jp.fujitsu.com/ をご覧ください。
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