工場IoTなど、産業における無線ネットワークの活用が拡大する中、次世代のネットワークである5Gを産業システムで利用することの検討が進んでいます。このような状況においては、企業のネットワーク構築にかかるコストや拡張性が課題となります。
こうした課題への対応策としてNECは、AWS上で運用できるモバイルコアソリューションを提供します。これによりユーザ企業は、通信事業者のネットワークで求められる高信頼・高品質と、クラウドにおける柔軟性・迅速性・効率性を両立するモバイルネットワークを、産業システム領域で利用出来るようになります。
本ソリューションは、現在通信事業者で稼働している高い信頼性を実現したNECの仮想化モバイルコア製品をベースに、オンプレミス環境とAWS環境の双方で動作可能なモバイルコアソリューションとして構成したものです。
NECは本ソリューションの提供により、以下を実現します。
* コアネットワークの制御信号を処理する機能をクラウド上に集約し、ユーザデータを処理する機能を持つ装置を企業側へ配備して、企業毎の専用モバイルネットワークを実現。
* 制御機能をクラウド上に集約することにより、企業のネットワークの設計・設定・監視・運用をマネージドサービスとしても提供可能。
* 企業向けのネットワークとしてモバイルを活用することで、有線敷設の負担を解消し、臨時のネットワーク敷設にも迅速に対応が可能。
* 企業の専用モバイルネットワークから公衆ネットワークへシームレスな接続が可能となり、時間や場所の制約に縛られない環境を実現。
NECは本ソリューションを企業におけるオフィス内ネットワークやIoTなどのモバイルネットワーク向けに提供し、2021年度末までに本ソリューション関連ビジネスとして100憶円の売上を目指します。
また、5GC(5G Core Network)においてもAWS上の実装を計画しています。大規模・ミッションクリティカルなネットワークインフラ構築の知見と、様々な業種へのシステム構築・サービス提供ノウハウを結集し、高効率・多機能な社会・産業基盤としてモバイルコアネットワークを提供いたします。
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 パートナー アライアンス統括本部 執行役員 統括本部長 渡邉宗行は次のように述べています。「アマゾン ウェブ サービスは、NEC様がAWS上で運用されるクラウドネイティブなモバイルコアソリューションを開発、提供されることを歓迎いたします。高速・大容量の第5世代通信(5G)は情報量が急拡大することが見込まれ、5Gに対応する様々なサービスにとって、それを支えるクラウドはますます重要になると感じています。セキュアかつ高い可用性と柔軟性をもち、低コストで利用できるAWSの各種サービスと、コンサルティングなどの技術支援を提供することで、NEC様のソリューション開発の一翼を担い、高速ネットワークを必要とする各方面での5Gビジネスへ貢献ができるものと確信しています。」
日本電気株式会社執行役員 辻俊也は次のように述べています。「NECはこれまで、通信事業者様向けに高品質で高信頼のモバイルコアソリューションを提供し、多くの実績を積み重ねてきました。この度、多くの企業に幅広く利用されているAWS上で、本モバイルコアソリューションを運用できることを大変喜ばしく思っています。5G時代においては、産業基盤としてのモバイルコアネットワークの重要性が高まり、様々な事業者様のニーズに応じて、多様な通信データに適したネットワークを迅速に提供することが必要になると考えられます。今後NECは、AWSのメリットを活用し、柔軟かつ迅速で効率的なネットワークの構築を推進し、産業システム領域へのモバイルネットワークの構築を支援します。」
NECは、2020年度までの3カ年の中期経営計画「2020中期経営計画」のもと、ネットワークの強みを活かした新たな領域におけるサービス事業を推進しています。本モバイルコアソリューションにより、ネットワークを柔軟に活用し、人・モノが生み出すデータを産業の枠を超え賢くつなぐ 「NEC Smart Connectivity」(注)の提供を加速し、新たな社会価値を創造していきます。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
https://jpn.nec.com/press/201906/20190612_01.html
概要：日本電気株式会社（NEC)
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