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富士通、働き方改革に向けて職員の業務効率化におけるRPAとAI活用の有効性を共同で実証


TOKYO, Mar 18, 2019 - (JCN Newswire) - 長野県(注1)と富士通株式会社(以下 富士通、注2)は、長野県のICTを活用した職員の「しごと改革・働き方改革」の一環として、行政事務を効率化する共同実証を2018年7月から2019年2月まで行い、有効性を検証し、作業時間の削減と品質向上につなげられることを確認できました。

検証には、富士通のRPA(Robotic Process Automation)ツール「FUJITSU Software Interdevelop Axelute(インターディベロップ アクセリュート)」(以下、「Axelute」)およびAI技術を搭載した公共工事の設計・積算業務支援ソフト「FUJITSU 公共ソリューション SuperCALS ESTIMA V6(スーパーキャルス エスティマ V6)」(以下、「ESTIMA」)を活用しました。

RPAについては、総務部における光熱水費集計・支払業務と職員の給与や手当の返納通知作成業務、教育委員会における小中高校の体力測定結果の集計・フィードバック業務の3業務に適用し、作業時間を最大88%削減できることを確認しました。

AIについては、建設部における公共工事の工事費積算結果チェック業務を対象に、工事費の設計積算(見積り)誤りの可能性がある箇所をチェックする検証を行った結果、誤りを含む設計書(作成途中を含む)を検知することができ、品質の向上につなげられることが確認できました。

今後、長野県は今回の検証結果を踏まえ、他業務への波及効果、業務適性が認められる業務については、2019年度以降の本格導入を検討し、職務を単純作業から付加価値の高い作業へシフトさせることにより、長野県全体での労働生産性向上につなげていきます。

背景
長野県はICTを活用した「しごと改革・働き方改革」に向けて、2015年に業務の生産性向上やプロセスの最適化を目指すスマート県庁構築事業を開始し、行政事務の一層の改善と効率化を強力に推進してきました。このほど、スマート県庁構築事業をより加速させるため、RPAとAI技術を活用し、各種集計・分析処理、帳票管理などのバックオフィス業務における定型業務を対象に有効性を検証しました。

RPA・AIを適用する実証事業

1. 期間
2018年7月1日から2019年2月28日まで

2. 対象業務と検証結果
人手と時間を要する定型業務領域の3業務を対象にRPAツール「Axelute」を適用し、業務効率向上の効果を実証。

- 光熱水費集計・支払業務 [総務部 財産活用課]
県関係庁舎の電気料金、ガス料金、水道料金について、集計・振り分け・支出請求を実施する業務において、月間208分要する職員の作業時間を24分に短縮し、88%削減できることを実証しました。これにより、年間2,208分(約37時間)の削減効果が見込まれます。

- 給与事務・戻入通知作成業務 [総務部 総務事務課]
職員の給与や手当などの返納に関する通知作成業務において、月間401分要する職員の作業時間を77分に短縮し、81%削減できることを実証しました。これにより、年間3,888分(約65時間)の削減効果が見込まれます。

- 小中高校の体力測定結果の集計とフィードバック [教育委員会 スポーツ課]
長野県内の小中高校における体力測定結果を集計して各学校にフィードバックを行う業務において、年間10,241分(約171時間)要する職員の作業時間を2,160分(36時間)に短縮し、79%削減できることを実証しました。これにより、年間8,081分(約135時間)の削減効果が見込まれます。

2. 非システム化領域を対象にAIを適用し、職員の業務負荷軽減やミス防止の効果などを実証。

- 公共工事の工事費積算結果のチェック [建設部]
公共工事に必要となる材料や機材および数量を算出し、工事費総額の積算および設計書の作成などを行う業務において、2017年度の道路改良工事設計書2,105件(作成途中を含む)に対して「ESTIMA」に搭載したAI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」を活用した自動検知機能を適用したところ、誤りを含む設計書24件を検知することができました。今後も、実データを継続的に学習させて検知の精度を高め、職員のチェック作業の効率化につなげていく予定です。

3. 実施場所
長野県庁(長野県長野市大字南長野字幅下692-2)

4. 主な役割分担
- 共同作業:現行業務分析、効果検証
- 長野県:自動化の効果測定
- 富士通:業務選定、RPAフローの検討、RPAツールの適用、AIプログラムの適用

今後について
長野県はRPAについて、今回の実証で効果が確認された業務を中心に2019度以降の本格導入を予定しており、今後、適用業務を段階的に拡大し、将来的には全庁へ展開を目指します。また、AIについても2019年度以降の本格導入を目指し、さらなる検知精度の向上に取り組んでいきます。

富士通は、30年以上にわたる自治体向けシステム開発および導入・運用保守で培った業務ノウハウと最先端技術の専門知識により、長野県における業務プロセス改革(BPR)を含めた対象業務の選定・拡大を支援し、さらなる行政改革の推進や良質な県民サービスの提供に貢献していきます。

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2019/03/18.html

概要:富士通株式会社

詳細は http://jp.fujitsu.com/ をご覧ください。

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