EvaluatePharma(R) ワールドプレビュー2016 2022年への展望 |
同レポートは、処方箋薬の主な売上トレンド、特許切れによるリスク、世界のブランド薬の売上、治療領域別市場動向、研究開発費、医薬品分野のイノベーション分析、2022年までのコンセンサス予測など、ライフサイエンス業界全体のコンセンサス予測の指標を掲載しています。
同レポートによれば、米国の薬価設定に対する政治家からの強い批判、なかなか回復しない世界経済、イギリスの欧州連合からの離脱、そしてアメリカ大統領選挙によって生じる今後の先行き不安等、複合的な要素により、投資環境の不確実性は高まるとみています。一方で、長期的な展望では、全世界の処方箋薬の売上は向こう6年間、年平均6.3%の成長を維持すると見込まれています。
エバリュエートのフォーキャスト部門の責任者、Antonio Iervolinoは次のように述べています。「今後見込まれる主な成長の要因は、この7年間で上市される新製品によるものです。しかし、薬価設定が政治的にも注目されていることなどの影響によって、このような好調な成長は減速する可能性があります。マイランの「エピペン」薬価引き上げへの厳しい非難と、それに対する同社の度重なる譲歩の例から、薬価設定モデルが政治的圧力に対して非常に敏感になり得ることがわかります。こうした背景から、製薬企業には、新薬が社会全体に与える恩恵に基づいて薬価設定がなされること、そして臨床開発プロセスのより初期段階から薬価とマーケットアクセスの議論がなされることが、求められています。現時点で、医薬品業界には多数の有望な新薬が控えていますが、このように成長を減速させる潜在的な要因も存在し、将来の展望に対して大きく影響を与える可能性があります」。
レポート「EvaluatePharma(R) ワールドプレビュー 2016 2022年への展望」第9版の概要
● 全世界の処方箋薬の売上は、2016年から2022年まで年平均6.3%で成長する見込み。
● 2022年の処方箋薬売上のうち、現在研究開発中のプロジェクトで1,690億米ドルの増加が見込まれる。
● 2022年の全世界の処方箋薬売上の首位は、ノバルティスとロシュが競い、この2社に対し、メディベーションを買収したファイザーが追従。
● 全世界の医薬品研究開発費は年平均2.8%の成長、2022年までに1,820億米ドルに達する見込み。
● セルジーンおよびシャイアーは2022年まで急成長が見込まれ、それぞれ年平均成長率は16%と19%。
● 日本の処方箋薬売上(2013年~2015年)は円ベースで2.4%縮小。武田薬品工業、第一三共およびアステラス製薬が依然市場を主導。
● 2015年の新薬承認は、新規分子化合物が 56品目に達し、2014年の記録(50品目)を更新。
● オンコロジー領域が依然として売上最大の治療領域であり、2016年から2022年までに12.5%の成長。
日本市場動向
● 日本の処方箋薬売上は2014年から2015年にかけて2.4%減少。上位20社中半数以上が売上減となった。
● 外資系製薬企業で売上を伸ばしたのはイーライリリーとバイエルだけであり、日本の製薬企業では、小野薬品工業が「オプジーボ」の好調な立ち上がりにより最高の成長を記録した。(+18.1%)
● PD-1阻害薬の売上とその高薬価は、日本の一部新薬のコスト高に対する注目をさらに集める結果となっており、政府は薬剤費抑制のためさらに対策をとることが予想される。
● 第一三共がアステラス製薬を上回り、日本市場2位となった。
EvaluatePharma(R)のマーケット情報およびコンセンサス予測に基づく「EvaluatePharma(R) ワールドプレビュー 2016 2022年への展望」レポート全文は、 www.evaluate.com/JapanesePharmaWorldPreview2016 より無償でダウンロード可能です。
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※本リリースは2016年9月14日に発表されたリリースの抄訳版です。
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