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ZoomがCXをテーマにしたカンファレンス開催、AIを駆使した最前線のCXプラットフォームを紹介


ZVC JAPANは、AIを駆使したCXの進化をテーマに「Zoom CX Summit Tokyo 2025」を開催しました。代表取締役会長兼社長の下垣典弘氏は、ZoomがAIを積極導入し利便性を向上させていると述べ、MLBやLIXILが事例として紹介されました。また、Zoomの新サービス「Zoom Phone」と「Zoom Contact Center」が発表され、フリーダイヤル利用が可能になることが紹介されました。Zoom Communicationsのルーカス・キャルサーズ氏は、企業のCX向上とクラウドシフトの重要性を説き、ZoomのAIファーストのアプローチを強調しました。デジタルツイン環境によって多言語サポートが可能なバーチャル接客を実演し、Zoomの「CXプラットフォーム」がCXとEXの向上を目指すことを明示しました。


ZVC JAPANは2025年4月17日、Zoom CX Summit Tokyo 2025」を開催しました。AIを駆使したCXの進化をテーマに掲げ、最新のCXトレンドやZoomのソリューションを使った最新事例などを紹介しました。ここではZVC JAPAN 代表取締役会長兼社長の下垣典弘氏、Zoom Communications Inc.のルーカス・キャルサーズ氏、ZVC JAPANの深海健一氏が登壇したキーノートを紹介します。





MLB™ ・LIXILが利用するZoomのCXソリューション





カンファレンス開催にあたり、ZVC JAPAN 代表取締役会長兼社長の下垣典弘氏が登壇。Zoomを日頃、利用されているお客様に感謝を示し、今も進化し続けているAI時代のZoomの取り組みを紹介しました。「Zoomはこれまで、コミュニケーションを通じて人とのつながりを築いてきた。今、AIが進化する中、ZoomのコミュニケーションプラットフォームもAIを積極的に導入し、利便性を大幅に向上させている。進化するZoomのソリューションをぜひ体験してほしい」(下垣氏)と参加者に呼びかけました。





写真:ZVC JAPAN 代表取締役会長兼社長 下垣典弘氏




今回のカンファレンスでは「AI時代のCX進化」といったテーマを掲げ、下垣氏は新たなCX像を描く必要性を訴えました。「コンタクトセンターを始めとするさまざまな顧客接点でCXの重要性が増す中で、ZoomはCX向上に向けた取り組みに余念がない。顧客はもとより従業員の満足度向上も含め、利用者にとって不可欠なプラットフォームを整備し、これまでにない新たなCXを体験できる環境をZoomが提供する」(下垣氏)と言い切りました。AIを使って顧客対応を自動化したり、データを駆使して会話の内容を洞察したりといった環境を構築し、顧客と従業員双方がメリットを得られるようにするといいます。





下垣氏はZoomの活用事例にも言及。MLB™ の全30球団が試合中のアウトやセーフの判定にZoomを使用していると紹介しました。「すべての球場のカメラとZoomを連携し、ビデオ判定に必要な環境を整備する。ドラフト会議やコンタクトセンターでZoomが使われている」(下垣氏)と述べ、コミュニケーション以外の用途でZoomの活用が広がっていることを強調しました。なお国内では、建材や設備機器を扱うLIXILがオンラインショールームを構築する手段としてZoomを活用しています。「離れた場所にいる人同士をオンラインでつなぎ、全員で商品選びができる環境をZoomで整えた。CXをただ向上するのではなく、EX(従業員体験)も高める手段としてZoomの可能性を評価してもらった」(下垣氏)と、LIXILの取り組みを解説しました。





さらに下垣氏は、新サービスも発表しました。カスタマーサポート向けの「Zoom Phone」と「Zoom Contact Center」で「0120」や「0800」といったフリーダイヤルを利用できるようにしたといいます。「0120や0800を発信者番号として利用できる。Zoom Phoneを定額で利用する場合、国内なら無制限の通話が可能だ」(下垣氏)と強調。番号ポータビリティにも対応し、フリーダイヤルへの切り替えを検討する企業などの需要を取り込む考えです。なお、NECネッツエスアイは2025年3月、NECグループの従業員11万人を対象にZoom Phoneの運用を開始したと発表。Zoom Phoneとクラウドを連携し、プロセスの最適化やデータ活用に取り組む方針を明らかにしました。





下垣氏はこれからのAIの可能性について、「多くの企業はAIを検索や自動化の手段として活用している。しかしZoomは違う。これまでのAIの世界から一歩を踏み出すことに目を向けている。従来のAIの役割を上回る活用法を模索し、Zoomのプラットフォームを通じて提供できるようにする。AIを徹底的に使い倒し、新時代のCXを提供することに挑戦する」(下垣氏)と意気込みを語りました。





顧客と従業員の体験価値を向上するZoom CXプラットフォーム





続いて、Zoom Communications Inc. Head of CX Sales &GTM , Asia-Pacific &Japan ルーカス・キャルサーズ氏が登壇。世界中のCXに携わってきた同氏の立場から、現在のCXが抱える課題とZoomのビジョンを語りました。





キャルサーズ氏は冒頭、自身が経験した保険会社とのやり取りについて言及。「シンガポールで先週、自動車を運転中に石が飛んできてフロントガラスにヒビが入った。保険会社に電話したところ、AIボットに氏名や保険番号などを聞かれた。質問にすべて答えた後、担当者につながったときに氏名や保険番号などをもう一度聞かれ、フラストレーションがたまった」と振り返りました。さらにその後、修理を予約して安心していたものの、「修理工場に自動車を運んだら、『今日は予約を受けられない。来週になる』と言われた」と述べ、「この経験から保険会社を変えようと思った」と言います。キャルサーズ氏はこうした経験をした人は少なくないと指摘し、「当社の調査によると、消費者の63%が1度か2度の嫌な経験を機にブランドから離脱している。企業にとってCXはそれだけ重要な取り組みだと把握すべきだ」と述べ、CX向上にもっと注力すべきと聴衆に呼びかけました。





写真:Zoom Communications Inc. Head of CX Sales &GTM , Asia-Pacific &Japan ルーカス・キャルサーズ氏




一方、CXの取り組みは企業側の従業員満足度にも影響すると指摘します。「カスタマーサポートなどで顧客対応するオペレーターの離職率は、日本に限らず世界で総じて高い。仕事内容が単調だったり、データを使って改善に取り組んでいなかったりするのが主な理由だ。これではオペレーターはもちろん、顧客の満足度さえ高められない。現場を統括するスーパーバイザーは現場で何が起こっているのかを把握し、対策を打ち出すべきだ。例えばカスタマージャーニーの各フェーズで自動化できそうな業務、改善できそうな業務を洗い出し、顧客と従業員の双方の利便性向上を図るべきである」(キャルサーズ氏)と訴えました。





さらに、CX向上に取り組むならクラウドへシフトすべきと同氏は訴えます。「企業が利用するシステムの中には、今なおオンプレミス環境が少なくない。しかし、チャネルの追加やAIの実装などによるCX改善を図るなら、クラウドへのシフトが不可欠だ。著しく変化する顧客ニーズを踏まえた施策を実施するには、柔軟性を備えたインフラ構築に目を向けなければならない」(キャルサーズ氏)と明言。とりわけオンプレミス環境が多く残る日本こそ重要な取り組みであると強く訴えました。





では、CXの必要性が叫ばれる中、Zoomはどのような支援策を打ち出すのか。キャルサーズ氏はその答えとして「Zoom CX」というビジョンを掲げます。「Zoomは組織の垣根を超え、AIによる自動化と人のつながりを融合させることに主眼を置く。一人ひとりに寄り添った高品質なCXを、より多くの人に届けることを目指す」(キャルサーズ氏)と訴えました。さらに、「自動対応か有人対応かを問わず、すべてのCXを心のこもった体験へと進化できるのがZoomである」(キャルサーズ氏)と強調しました。





このビジョンを具現化するソリューションが、「Zoom CX」プラットフォームです。「Zoom Workplace」と「Business Services」で構成し、「どのチャネルに対しても一貫したCXを提供する。さらに顧客と従業員の双方の体験向上を単一のプラットフォームで実現できるのが特徴であり強みだ」(キャルサーズ氏)と強調しました。バーチャルエージェントやコンタクトセンター、クオリティマネジメント、ワークフォースマネジメントといった機能を新たに追加するなど、「進化し続けるプラットフォームであることも強みだ」とキャルサーズ氏は自信を覗かせます。





図:「Zoom CX」プラットフォームのイメージ




キャルサーズ氏は今後のCXのポイントにも言及しました。「AIファーストのZoom CXプラットフォームは、AIと人を組み合わせることで素晴らしい体験を提供できるようにしている。この体験を支える核となるのがエージェント型AIだ。これこそが次のイノベーションの鍵を握る。エージェント型AIは人に代わってアクションを起こせるのが特徴だ。例えば電話をして飛行機を予約するなど、人の意図を理解したアクションを起こせる。窓際の席が好きなら予約時に窓際の席を優先して予約するといったことも可能だ。エージェント型AIはこれまでのCXを大きく変え得る可能性を秘める。顧客は問い合わせなどの無駄な時間を削減し、企業側は人員に割くコストを削減できる。双方に絶大な効果をもたらすエージェント型AIを活用することこそが、Zoomの考えるCXの未来である」(キャルサーズ氏)と述べました。





デジタルツインで実現する多言語バーチャル接客





なおキャルサーズ氏の講演では、Zoomが提供するデジタルツイン環境(ベータ版)を初公開しました。事前に顔と声を記録すると、その人があたかも話しているようなバーチャルエージェントを作成できるといいます。例えば英語で話した内容を日本語に翻訳して会話するといったことも可能です。店舗やECに設置すれば、世界中の利用者と言語を気にすることなく接客できるようになります。





デモではキャルサーズ氏のバーチャルエージェントが登場。参加者に向けて日本語で挨拶するとともに、同氏の講演内容を総括しました。デジタルツイン上のバーチャルエージェントは、「CX業界にとって、現在はエキサイティングな時期である。来場した参加者の顧客に対し、印象に残るCXを創造することを期待したい」と聴衆に呼びかけました。キャルサーズ氏も「参加者の皆さんにとって洞察するに値するセッションになったことを願う」とまとめました。





写真:デジタルツインのデモは聴衆の大きな注目を集めた




CXとEXを同時に高めることができる Zoom CX をデモで紹介





キャルサーズ氏に続いて登壇したZVC JAPAN Global Architects Technical Sales Architect 深海健一氏は、Zoomの各種ソリューションをデモで実演。具体的な利用シーンを再現し、Zoomのソリューションがどのように使われるのかを解説しました。





写真:ZVC JAPAN Global Architects Technical Sales Architect 深海健一氏




デモでは自動車の購入を検討する人の購入前から契約後までを想定し、Zoomのソリューションを使ってどのように案内するのか、契約後にどうサポートするのかを解説しました。具体的には会話型のAIチャットボット「Zoom Virtual Agent」を使い、購入を検討する人にどのような案内が可能なのかを紹介しました。深海氏は「Zoom Virtual Agent」について、「従来のFAQ型のナレッジベースで回答するだけではない。データベースと連携し、過去の回答に捉われない適切な回答を示すことができる。例えば、パスワードや住所を変更するといった顧客からの問い合わせに対し、AIチャットボットが対処することも可能だ」といいます。「Zoom Virtual Agent」は日本語を含む20ヵ国以上の言語に対応し、一連の過程の中で複数言語を使い分けることもできます。さらに外部の大規模言語モデルと連携すれば、より広範な回答を示すこともできるようになるといいます。





なお、デモでは自動車契約後にオプションを追加するシーンも再現。契約者がコンタクトセンターに電話をかけたときのソリューション活用例も紹介しました。深海氏は、「コンタクトセンター向けのZoom Contact CenterならCRMと連携し、電話着信時にオペレーターの画面に顧客情報を瞬時に呼び出すことができる。さらに、会話の内容をリアルタイムに日本語に文字起こしすることも可能だ」と解説。文字起こししたテキストはAIが読み取り、会話中に必要な知識や回答例を適切なタイミングで画面上に表示させるといったことも可能します。「会話の内容から適切な回答をAIが探し出す。新人オペレーターでも上司に相談することなく、その場で問題を解決できるようになる」(深海氏)と利点を強調しました。その他、オペレーターの対応の品質を管理・評価する「Quality Management」の使い方もデモで詳しく解説しました。





深海氏はデモを通じ、「顧客接点にまつわるあらゆるシーンでZoomのソリューションがCXを最大化する。オムニチャネル化が進む中、すべてのCXを向上させる選択肢としてZoomのプラットフォームが必要になる」と参加者に強く呼びかけました。





Zoom CX Summit Tokyoでは最新のAI活用とCXに関する情報を詳しく紹介しています。
記事で語られていない事例セッションは下記のボタンより視聴できます。











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