次世代のデジタルインフラストラクチャープラットフォームであるシンガポールのEmpyrion Digital(エンピリオン・デジタル)は2024年9月2日、日本最大級の金融サービスグループ企業との間で拘束力のある契約を締結し、東京中心部にAI対応の25MWデータセンター「JP1」を開発すると発表しました。この戦略的提携により、エンピリオン・デジタルは初めて日本市場に進出し、アジアの中核市場である東京でのプレゼンスを強化します。
JP1データセンターは、東京の中心部に位置し、大手町、インターネット・エクスチェンジ、東京中心部から5km以内の場所に建設される予定です。このデータセンターは、立地、電力、クラウドおよびネットワーク接続関連各社のサービスを含む現代のデジタルインフラストラクチャーのエコシステム構築に対する顧客の要求を満たすよう設計されています。
東京は世界最大級のTier 1データセンター市場であり、現在の市場規模は904MWに上ります。人工知能(AI)や5Gの導入、クラウドサービス、金融テクノロジー、電子商取引の需要増加に伴い、2023年から2028年にかけて年間9.2%の成長が予測されています。
JP1は環境に配慮した設計を採用し、エネルギーと水の使用効率を改善する高度な冷却技術を装備する予定です。エンピリオン・デジタルのCEO、Mark Fong氏は、「日本市場への参入は、アジアのデジタル・イノベーションにとって重要なマイルストーンです。東京のJP1を通じて、その成長に貢献できることを嬉しく思います」と述べています。
エンピリオン・デジタルは、シンガポールのデータセンター運営および、ソウル江南のデータセンター建設を含む、アジア市場での多数のプロジェクトを進行中です。JP1東京データ・センターの建設は2025年に開始され、2027年後半に稼働する予定です。
執筆:海道理彩