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無人の特殊小型船舶を遠隔操縦、完全自律航行も視野に


一般社団法人日本マルチコプター協会(JMA)は、日本で初めてとなる特殊小型船舶の遠隔操縦及び無人航行実験を成功させました。この実験は、自社特許の水上監視システムを活用して行われ、無人艇「マリンドローン」を使用し、その機能と安全性を試験しました。このドローンは、水上バイクを基に開発され、さまざまな水産業界の活動に役立つよう設計されています。

実験では、マリンドローンが約200メートルの距離を安定して遠隔操作し、リアルタイムで映像を送信することが確認されました。この技術は、密漁監視、養殖管理、海上輸送、救助活動、そして海洋調査など、幅広い用途に利用可能です。今回の実証実験は、マリンドローンが実際の運用環境でどのように機能するかを評価するためのもので、ドローンが送信した映像の視認性や操作の安定性が検証されました。

大型モニターからリアルタイムに伝送動画(360度全景)を確認する様子
360度の視野角をカバーできる監視システム(右)と遠隔モジュール(左)

今後、JMAはこの技術をさらに推進し、2024年10月に開催される「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2024」に出展することで、その認知度を高めるとともに、防衛省や消防庁への導入も視野に入れています。さらに、完全自律航行の開発や、自動航行プログラミングソフトとの連携による効率化の実現を目指しています。

加えて、JMAはマリンドローンの開発と普及をさらに進めるため、共同開発企業および販売代理店を募集しています。これにより、更なる技術の改良と市場拡大を図り、特に水産関連業界に革新をもたらすことを目指しています。

執筆:糸井貴行

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