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相手に興味を持ち、相手に興味を持ってもらえ!


良好な人間関係は、双方の信頼なしに成り立ちません。では、信頼してもらうためには何が必要か。それが「理解」です。相手を理解し、相手から理解されることこそ人間関係の構築には不可欠です。理解し、理解されるために必要な姿勢について考えます。【週刊SUZUKI #127】

相手との心理的距離を縮める「外交」。必要なのは単なる会話ではなく、双方の「理解」です。相手を理解し、相手に自分を理解してもらうことが、心理的距離を縮めるためには不可欠です。外交を通じてビジネスの仲間を増やすなら、相手との関係構築にどれだけ時間を割けるか、どれだけ投資できるかが問われるのです。

とりわけ難しいのが、相手に自分を理解してもらうことです。自分がどれだけ相手を理解しようとも、相手が自分を理解してくれなければ関係を深化させられません。相手が自分に興味を持たなければ一向に理解されません。そのため、普段から周囲に対し、自分を知ってもらう言動を心がけることが大切です。

では、具体的にどんな言動を心掛けるべきか。どんな姿勢が求められるのか。何より大切なのは、自分が相手に興味を持つことです。相手の話に耳を傾け、背景や価値観、仕事への姿勢などを知ろうとする姿勢は、言葉以上に誠意を伝えます。例えば、相手が語ったエピソードに対して「なるほど、そういう経験があったんですね」と相づちを打つだけでも、相手は「自分の話をきちんと聞いてくれている」と感じるはず。こうした積み重ねが、相手からの信頼を引き出します。相手が自分に対して関心を持つきっかけとなるのです。

自己開示も重要です。単に自己紹介するのではなく、自分がどんな価値観を持ち、どんなことにやりがいを感じているのか、過去にどんな経験を通して現在の考えに至ったのかなどを具体的に伝えます。これにより、相手も「この人はこういう人なんだ」と自分を理解してくれるようになります。もっとも、自己開示は適度であるべきです。自分を一方的に押し付けるだけでは理解を得られません。自分を主張するだけの対話は控えるべきです。

一方、相手に興味を持ってもらうには言葉の選び方や伝え方への配慮も必要です。例えば、自分の意見を話すときは、「私はこう考えていますが、あなたはどうですか?」と相手に問いかけるようにします。相手との対話が自然と生まれ、お互いを理解するきっかけとなります。遠回しな表現や曖昧な言い方は誤解を生みかねません。相手の理解度や背景を考慮しながら、自分の考えや意図を具体的かつ率直に伝えるよう意識します。

大切なのは、「相手を理解する」と「相手に自分を理解してもらう」の双方に目を向けること。どちらか一方に偏れば、相手との関係は片思いの歪なものとなってしまうでしょう。対等な関係を築くためにも、一方通行の理解にならない姿勢や配慮が強く求められるのです。

普段から言葉だけではなく、態度や言動に注意を払います。柔和な表情や姿勢を心掛け、周囲に安心感や信頼感を与えます。さらに、小さな約束をしっかり守り、言い訳せずに裏表のない対応を続けます。こうした日常の言動一つひとつが、周囲があなたに興味を持つきっかけとなります。周囲があなたを理解するきっかけとなります。周囲があなたに好感を抱くようになったとき、心理的距離は必ず縮まります。

【外交の心得 その4】

筆者プロフィール

鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。

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