将来のあるべき姿を目指して日々努力する…。このように希望ある将来を夢見る人は多いものの、将来の姿をただ思い描くだけでは何も変わりません。実現するには「今日」というその日を大切に過ごすことが大切です。さらに「今」という一瞬に全力を注ぐべきです。あるべき姿を実現するために必要なことについて考えます。【週刊SUZUKI #90】
素敵な将来を迎えたい、豊かな人生を送りたい。これらの思いは、すべての人にとって共通の願いです。願いを叶えるために多くの人が努力を重ね、日々成長しようと頑張っているのです。
このとき大切なのは、今を全力で生きるということです。今、目の前にあることに全力を注ぎさえすれば、素敵な将来や人生になります。逆に今を大切にせず、いい加減にやり過ごしたり、全力を注がなかったりすれば、素敵な将来や人生は決して手に入りません。
自分が描いた未来にするには、絶え間ない日々の努力も不可欠です。描いた未来を実現するには何が必要か、何が足りないかを考え、それらを充足するための努力を惜しんではなりません。努力は小さなことでも構いません。数秒や数分程度でも構いません。諦めることなくどれだけ多くの努力を積み重ねられるか。こうした努力の継続により、絵空事だった願いが成就するのです。
今に全力を注いだ今日という日は、明日の土台になります。明日全力を注いだことが、明後日の土台になります。この繰り返しが土台を育み、描いた未来を具現化するのです。
当たり前のことですが、夢は1日では叶いません。しかし、その1日をいい加減に過ごしていいわけではありません。たった1日ですが、限られた時間に全力を注ぎます。これを何度も繰り返し、何年何十年と実践しなければ夢は叶いません。高く険しい壁のように思えますが、些細な努力だけを考えれば、誰でも十分実現できるはずです。
人が成長するのも同じです。今に全力を注ぎ、努力を積み重ねなければ成長を見込めません。「明日こそ頑張ろう」という考え方では不十分です。そう思った瞬間から努力を始めることが大切です。辛く大変なときもありますが、これを何度でも実践すべきです。諦めずに努力し続けたとき、人は成長します。自分の歩んだ道を振り返ったとき、「成長したな」と必ず実感できるようになるのです。
筆者プロフィール
鈴木 康弘
株式会社デジタルシフトウェーブ
代表取締役社長
1987年富士通に入社。SEとしてシステム開発・顧客サポートに従事。96年ソフトバンクに移り、営業、新規事業企画に携わる。 99年ネット書籍販売会社、イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)を設立し、代表取締役社長就任。 2006年セブン&アイHLDGS.グループ傘下に入る。14年セブン&アイHLDGS.執行役員CIO就任。 グループオムニチャネル戦略のリーダーを務める。15年同社取締役執行役員CIO就任。 16年同社を退社し、17年デジタルシフトウェーブを設立。同社代表取締役社長に就任。他に、日本オムニチャネル協会 会長、SBIホールディングス社外役員、東京都市大学特任教授を兼任。