埼玉工業大学は今夏、高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)の指定校に対して、工業大学としてのリソースを活用し、積極的な支援の展開を開始。これにより、埼玉県内をはじめとするDXハイスクール指定校の協力依頼に応じて設立された特別編成の「DXハイスクール対策チーム」が中心となり、全学的に協力する体制を整えました。また、高大連携によるDXハイスクール支援に関する問い合わせ窓口も設け、迅速な対応を図ります。
文部科学省では、全国の1,000校以上の高等学校を対象に、デジタル技術と理数分野の教育を強化するプログラムが進められています。ただし、DXハイスクールに指定された学校の中には、DXやGX分野の教育・研究に経験を持つ人材や、設備や環境の整備が難しいケースも存在します。こうした状況を受け、埼玉工業大学は工業大学としての特色を活かし、情報系をはじめとする理工系や文理融合の各分野における教育・研究体制を整えています。
対策チームは、化学・環境およびエネルギー分野の専門家である工学部生命環境化学科の松浦宏昭教授をチーム統括役とし、情報技術教育の専門家である工学部情報システム学科の桑木道子講師、工学部基礎教育センターの清水雅己教授らが中心となって運営します。このチームは、DXハイスクール事業の取り組みと関連した設備や環境の充実、情報科目の発展や情報活用能力の向上を目指し、高校のニーズに応じた文理横断的・探究的な学びの強化、デジタル人材の育成を支援します。
さらに、埼玉工業大学は生徒がリアルに活用できる生きた教材の提供を通じて、DXハイスクール事業の推進に貢献し、各種コンテンツを提供します。この取り組みは、高等学校の要望にも柔軟に対応しながら、大学の各学科や部局との効率的な橋渡しを行い、DXハイスクール事業のニーズを把握する全学的な支援体制を進化させていく方針です。
埼玉工業大学のこの取り組みは、高校教育のデジタル化を一層推進し、未来のデジタル人材育成に向けた貴重な基盤を築くことが期待されます。DXハイスクール事業への取組みによって、国内の教育の質向上とともに、生徒の能力向上が実現できることに寄与することでしょう。
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執筆:DXマガジン編集部