豊中市は、地域課題の解決に向けた取り組みの一環として、関西初となるこども専用乗り合いタクシーの実証実験を2024年12月に実施します。このプロジェクトは、子育て世帯が直面する時間的余裕のなさを軽減し、保護者の負担を軽くすることを目的としています。
豊中市では「子育てしやすさNO.1」を掲げており、今回の試みは「フリータイムプロジェクト」の一部です。市の調査によれば、約7割の子育て中の保護者が「自分の時間が取れない」と感じており、特に「こどもの送り迎え」が大きな負担となっています。この状況を改善するために、民間事業者であるhab株式会社と協力し、乗り合いタクシーを試験的に運行することに決定しました。
この「こども専用乗り合いタクシー」は、習い事や活動に参加するための送迎を行います。利用者は、専用アプリを通じて希望する場所や日時を事前に登録し、AIが運行ルートや乗車時刻を決定します。これにより、保護者はタクシーの運行を気にすることなく、自分の時間を有効活用できます。利用者の中から実施モニターを11月15日まで募集し、実験の準備を進めています。
実証実験は2024年12月2日から15日の期間で行われる予定で、モニターは事前に予約した停留所から、他の子供たちと一緒に乗車し、習い事の教室まで向かいます。帰りも同様に送迎されるため、子育て世帯には大変便利なサービスが提供されることになります。この取り組みを通じて、豊中市は子育て環境のさらなる改善を目指しています。
この実証実験は、豊中市の「アーバンイノベーション豊中」のプロジェクトの一環であり、地域課題を技術で解決するための新しい取り組みとして注目されています。市民のワークライフバランスの改善や、子供たちの安全な移動手段を確保するための重要なステップとなるでしょう。
豊中市が進めるこの新しい挑戦は、他の自治体にも影響を与え、全国的な子育て支援策のモデルケースとなる可能性があります。今後も、この取り組みの成果に期待が寄せられています。
執筆:DXマガジン編集部