インバウンドで外国からの観光客でにぎわう京都・保津川。
その中でも一番の目玉となる「保津川下り」に、多言語オーディオガイドを導入した新たなシェアモデルが誕生しました。歴史と自然を感じる魅力的な体験を通じて、観光の深い楽しみを探ります。
保津川下りは、京都の美しい大自然を背景に、古来から続く歴史的な景観を楽しむための最高の方法です。この歴史的な川は、奈良から京都に都が移る際に重要な役割を果たしました。その保津川の魅力をさらに引き立てる取り組みとして、保津川遊船企業組合と協力して、多言語公式オーディオガイドを導入しました。この新しいシェアモデルでは、乗船料金の値上げとともに、観光客に充実した情報提供を行うことで、より深い体験を提供します。
このオーディオガイドは、国内の寺社や美術館の公式オーディオガイドを制作する企業が手がけました。最新のアプリを利用することで、利用者は保津川の各スポットに埋め込まれた物語を耳にしながら、船旅を楽しむことができます。ナビゲーターは、保津川に住む鷺で、悠久の歴史を通じて訪れる人々を誘います。
オーディオガイドの内容は、乗船する前に知るべき物語、乗船中に聴くことでより理解が深まる物語、さらには乗船後に振り返る物語の3部構成になっています。初めての訪問者にとって、事前に歴史を学ぶことは非常に重要であり、それによって観光体験は次元が変わります。特に、古くからの伝説や歴史的背景を知ることで、ただの川下りではなく、保津川の持つロマンを感じることができます。
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実際の歴史をたどると、1200年前、奈良から京都へ都が移る際、人々は「保津川がなければ京都は存在しなかった」と語ります。当時、奈良の木を切り尽くし、生活が困難になった人々は、亀岡の木材を運ぶために保津川に目をつけました。その後、江戸時代には商人である角倉了以が川の流れを調整し、高瀬船の原型を作ることで、保津川下りが発展しました。このような豊かな歴史が、訪れる人々の感慨を深めます。
そして、明治時代には外国人観光客から絶賛され、西洋にはない独特な川下りの魅力が広まりました。オーディオガイドを通じてその背景に触れながら、観光客は新たな視点で保津川下りを楽しむことができるのです。観光企業にとっても、競争力のあるサービスを提供し、投資回収を図る意味で重要な取り組みとなります。
この取り組みは、観光のDX化を推進するお手伝いをしており、自社制作のオーディオガイドが広がることで、地域の物語や歴史が多くの人々に伝わることを目指しています。また、オーディオガイドを利用した観光施設や自治体との提携にも積極的に取り組んでおり、今後ますます多くの地域での導入が期待されます。
この新しい取り組みを体験することで、保津川下りの魅力がさらに深まり、訪れる人々にとって価値ある歴史的体験が提供されることでしょう。歴史と自然を感じながら、ぜひ保津川下りをお楽しみください。
詳しくは「株式会社ONTHE TRIP」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部糸井