パナソニック・コネクトは2023年12月27日、顔認証システムを使った実証実験の実施を発表しました。愛知県にある中部国際空港島と、その周辺にある商業・観光施設での入場や決済などに顔認証を活用します。
愛知県は現在、「あいちデジタルアイランドプロジェクト」と呼ぶ事業を推進。2030年時点で普及が見込まれる近未来の事業・サービスを先行して実用化する目標を掲げます。事業やサービスを実証実験するエリアとして、中部国際空港島とその周辺地域の商業・観光施設などを想定します。
今回のパナソニック・コネクトによる実証実験は、「あいちデジタルアイランドプロジェクト」の一環として実施します。実施エリアの消費増やリピート来訪、周遊性向上などの実現を目指します。
実証実験では、「KPASクラウド」と呼ぶ顔認証クラウドサービスを利用します。人の顔を高い精度で判別できるのが特徴で、今回の実験では、顔情報を事前登録することで、複数の商業・観光施設での決済を自動化します。さらに、愛知県常滑市で開催する産業展示会「SMART MANUFACTURING SUMMIT BY GLOBAL INDUSTRIE」への入場にも顔認証技術を用います。
顔認証技術を活用したスタンプラリーも開催します。住民や旅行者が対象で、参加者は施設に設置する端末に顔を向けることでポイントを獲得できます。ポイントに応じた賞品が当たる抽選に応募することも可能です。実証実験ではこうしたイベントを通じ、顔認証技術の理解の促進も図ります。
なお、顔認証を使って決済や入場を自動化するには、顔やクレジットカード情報を事前登録する必要があります。専用Webページから登録することで、実証実験に参加できるようになります。
顔認証を使って決済するときは、店頭などに設置する決済端末で自身の顔を認証します。端末に顔を向けるとともに、認証用のPINコードを入力することで決済が完了します。
実証実験の期間は2024年1月15日から2024年3月15日まで。中部国際空港島と、その周辺の施設などで実施します。顔認証による決済や入場、スタンプラリーといった各サービスの提供場所は図5の通りです。
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