
一般社団法人日本オムニチャネル協会は、2026年2月27日に虎ノ門ヒルズフォーラムにおいて「オムニチャネルDay」を開催し、その中で「DXイノベーション大賞2025」の表彰式を執り行いました。本アワードは、既存の枠組みを超えた挑戦や全社一丸となった変革、そして社会全体へ影響を与えるデジタルトランスフォーメーションの推進事例を称えるものです。新規性や共創性、技術性といった厳しい審査基準に基づき、日本オムニチャネル協会会長の鈴木康弘氏や特別審査員ロイヤルホールディングス株式会社代表取締役会長の菊地唯夫氏らによる厳正な選考が行われました。会場では、各部門で栄えある賞に輝いた企業が登壇し、それぞれの革新的な取り組みが披露されました。
DXイノベーション大賞2025の開催趣旨と審査の舞台裏
一般社団法人日本オムニチャネル協会が主催する本アワードは、未知の分野への挑戦や新サービスの創出を行う企業を正当に評価するために設立されました。DXの重要性が叫ばれる一方で、前例のない取り組みが過小評価されがちな現状を打破し、ビジネスの共創を目指す企業とその担当者を応援することを目的としています。今回の審査では、組織の壁を超えた取り組みであるか、また顧客に新しい価値を提供しているかといった多角的な視点が重視されました。単なる技術導入に留まらず、全社を挙げた風土づくりや社会全般への影響度も評価の対象となっており、受賞企業の知見は業界や地域を超えた学びの資産となります。参加費無料で開催された今回の表彰式は、多くの業界関係者が注目する中で、模範的な企業の歩みを広く発信し共有する貴重な機会となりました。この場を通じて、企業規模や年代に関係なく共に成長できる環境づくりがさらに加速していくことが期待されています。
事業会社部門における最優秀賞と各賞の選出結果

事業会社部門では、農業分野での革新的なロボット技術を展開するAGRIST株式会社が最優秀賞とAI賞をダブル受賞するという輝かしい結果を残しました。続く優秀賞を受賞した株式会社荏原製作所は、暗黙知を形式知化することで100年先へ続く製造業の形を追求し、AIによる技術翻訳で人間中心の製造革新を推進しています。審査員特別賞を受賞したアート引越センター株式会社は、50年の知見に最新技術を掛け合わせ、スマホで撮るだけで見積りが完結するスマートな引越の新基準を提示しました。同じく審査員特別賞の株式会社ドラEVERは、企業の壁を越えて連携する運SOULという仕組みで積載効率を最大化し、現場発のデータ経営によって物流業界の共創を実現しています。これらの企業は、伝統的な産業構造にデジタルを融合させることで、確かな安心と誠実さを可視化する未来を形作っています。
支援会社部門で選出されたDXパートナー企業の功績

企業の変革を専門的な知見でバックアップする支援会社部門においても、社会課題を解決する優れた企業が選出されました。最優秀賞を受賞した株式会社ワサビは、66兆円とも言われるかくれ資産を世界へ解き放つ出品DXを強みとし、日本語のまま180カ国へ展開できる循環型経済の基盤を構築しています。優秀賞のJetB株式会社は、多言語AIアバターによる24時間サポートを通じて観光地を話せるインフラへと進化させ、旅の不安を感動に変える世界基準のサービスを確立しました。審査員特別賞を受賞した株式会社ApplyNowは、AI面接による評価の標準化を行い、日程調整からの解放と最短1時間での採用完結という新時代の選考インフラを提供しています。これらの支援会社は、自社の技術力を提供するだけでなく、業界全体の商いを進化させるパートナーとして不可欠な存在となっています。
ベンチャー部門が切り拓くテクノロジーの最前線

設立5年以内かつ少人数の組織ながら、驚異的なスピードで変革を成し遂げる企業を称えるベンチャー部門でも、未来のインフラを担う企業が並びました。最優秀賞を受賞した株式会社AiCANは、AIによるリスクの早期検知と記録業務の支援を通じて、子どもを守る時間を取り戻すという命を守る社会インフラの構築に挑んでいます。優秀賞の株式会社そうそうは、終活をデジタルで支援することで手続きの負担をやさしさに変え、悲しみの時間を想う時間へと変える新たな社会基盤を設計しました。審査員特別賞を受賞した株式会社Shippioは、アナログな通関業務をAIで革新して業務工数を70パーセント削減し、貿易DXによって日本の競争力を強化する持続可能な物流を実現しています。さらに株式会社Unicodeも審査員特別賞を受賞しており、全国の店舗を物流拠点として接続するリテール物流の標準OSを開発し、送り状の3秒発行など物流の非効率をゼロにする共創を進めています。
本アワードが示す共創による産業変革の展望
今回のDXイノベーション大賞2025を通じて、業界や組織の壁を超えた「共創」こそが変革の鍵であることが改めて示されました。 各社が示した暗黙知のデジタル化やAIによる業務の再設計は、単なる効率化を超えて、命を守る活動や環境負荷の低減といった社会的価値に直結しています。 イノベーションを起こすリーダーである受賞企業の今後の活躍に注目していきます。
関連リンク
日本オムニチャネル協会
https://omniassociation.com/
