株式会社シーベースが実施した「マネジメント業務の課題」に関するアンケートでは、マネジメント層が直面している様々な課題が明らかになりました。この調査は、マネジメント業務に携わる約500名のマネージャーを対象に行われ、部下の育成能力や育成に対する意欲などが詳細に分析されています。
まず、部下の育成についての自己評価に関する質問では、全体の34%のマネージャーが「部下の育成が得意」と回答しました(図1)。この内訳は、「あてはまる」が9%、「ややあてはまる」が25%となっています。
この結果から、マネジメント層の一定数が部下の育成に自信を持っていることが伺えます。特に、従業員規模が小さい企業のマネージャーの中では、この割合がさらに高くなっており、小規模な環境が部下の育成を行いやすい条件を提供している可能性が示唆されています(図2)。
次に、マネジメント経験年数別に見た場合、「3年以上5年未満」のグループで育成が得意だと回答した割合が最も高く、一方で「1年未満」のグループでは「あてはまる」の割合が0%で、「ややあてはまる」が33%となりました(図3)。マネジメント初年度は自己の業務成果に対する自信が持てないことが多いようです。
さらに、部下の育成スキル向上に対する意欲についての質問では、53%のマネージャーがスキル向上に意欲的であると回答しました(図4)。これには「あてはまる」が15%、「ややあてはまる」が38%を占めています。
従業員規模が大きい企業のマネージャーの中では、この意欲がさらに高く、約6割が育成スキルの向上に積極的であることが確認されています(図5)。
このように、マネジメント層は部下の育成に対して様々な課題を感じながらも、それに対する意欲的な姿勢を持って取り組んでいることが調査から読み取れます。シーベースはこれらの調査結果を基に、マネジメント層が直面する具体的な課題を理解し、適切なサポートを提供することを目指しています。
執筆:熊谷仁樹