株式会社COUNTERWORKSが運営するポップアップストアの出店支援プラットフォーム「SHOPCOUNTER」に登録している出店者101名を対象に実施した「リアル店舗の出店実態調査2024」の結果が発表されました。この調査では、ポップアップストアをはじめとするリアル店舗の出店における効果や課題を浮き彫りにし、特に出店者が直面する費用や契約面での不満が明らかになりました。以下は調査の主なポイントと結果です。
出店場所選びの重視ポイント 出店者がポップアップストアの場所選びで最も重視するのは「出店コスト」(81.2%)で、次に「人通りの多さ」(77.2%)が続きました(図1)。ターゲット顧客の流入や商業施設の立地も重要視されており、人の流れが出店成功の鍵と考えられています。
出店の目的で最も多かったのは「売上の向上」(71.3%)で、次に「ブランド認知向上」(59.4%)、「新規顧客の獲得」(57.4%)が続きました(図2)。ポップアップストアは、短期的な売上拡大やブランドの露出を高める有効な手段とされています。
出店者の約9割が「インスタグラムの通常投稿」を集客手段として活用しており、SNSが強力な集客ツールとなっていることがわかります(図3)。これに対し、「X(旧Twitter)」の投稿は25%と、利用率が低めです。
出店効果として、「新規顧客の獲得」(51.0%)、「売上の向上」(49.0%)、「ブランドの認知向上」(42.9%)が上位に挙がりました(図4)。一方で、出店効果を感じられなかった人は6.1%にとどまり、多くの出店者が出店による効果を実感しています。
出店後、ECサイトに好影響を感じた人は約6割おり、具体的には「アクセス数が増えた」(37.5%)、「売上が増えた」(29.2%)という結果が得られました(図5)。ポップアップストアの出店がオンライン販売にもポジティブな影響を与えることが確認されました。
出店時の不満では、「出店費用」が最も多く、ポップアップストアでも常設店でも約半数が費用に対する不満を持っています(図6)。また、常設店では「契約や許認可の煩雑さ」(32.4%)が大きな課題として挙げられました。
今後の出店希望頻度では、「毎月出店したい」が36.5%で最多となり、2~3ヶ月に1回の出店希望も28.1%と多くの出店者が積極的に出店を検討しています(図7)。また、常設店舗を将来的に出店したいと考えている人は約半数に達しています(図8)。
この調査を通じて、ポップアップストアは新規顧客の獲得やブランド認知度の向上に有効な手段である一方、出店費用や契約手続きの煩雑さが課題となっていることが浮き彫りになりました。今後、COUNTERWORKSは、これらの課題に対応しながら、商業不動産のデジタル化を進め、出店者がよりスムーズにリアル店舗を展開できる新たな商業インフラの構築を目指しています。