職場でAIが「使われている」と感じる労働者は約13%、自ら利用する人は8%強にとどまる一方、57.9%が「過去2年でAI活用が拡大」と実感。さらに全回答者の55.6%が「今後10年以内にAI利用が進展する」と予測する結果に――仕事の質をどう高めるかが喫緊の課題です。
AI導入がもたらす“仕事の質”の改善ポイント
独立行政法人 労働政策研究・研修機構の調査によると、勤め先全体でAIが導入されていると感じる人は12.9%、自らがAIを使う人は8.4%、生成AI利用者は6.4%でした。過去2年でAI活用が拡大したとの実感は57.9%に上り、労働者の多数がAIの職場定着を実感しています。また、今後10年以内にAI利用が一層進むと予測する割合は全体の55.6%、既存利用者では92.5%に達し、AIのさらなる普及を見込む声が圧倒的です。


AI活用による仕事の質の変化では、「残業時間の減少」「上司の公平なマネジメント」「メンタルヘルスの改善」「職場の安全性向上」の4要素すべてで、「改善した」が「悪化した」を上回る結果に。AI導入が働き方改革や職場環境の向上に貢献する可能性が示されました。
一方で、効果を最大化するためには、導入前後の労使コミュニケーション強化、リスキリング・再教育支援、企業による訓練機会の提供と資金援助が不可欠との指摘があります。AI時代の仕事の質向上には、技術導入だけでなく、人材育成と組織風土の整備が鍵を握りそうです。
詳しくは「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」まで。
レポート/DXマガジン編集部 海道