近年、シニア層の消費行動は多様化が進み、日常生活における買い物やサービス利用に新たな潮流が見られます。特に70代以上の高齢者がどのような買い物チャネルを選び、どのような物流サービスを利用しているかは、企業にとって重要な情報です。
調査結果によると、最も多く利用されているチャネルは「実店舗」で、全体の82.0％がその利用を回答しました。高齢者にとって、実際に商品を手に取り、じっくりと選ぶ機会は貴重であり、利便性が高いことが支持される理由と考えられます。
さらに、68.0％が「オンライン通販」を利用しており、シニア世代でもインターネットショッピングが広まっていることがわかります。この結果は多くのシニアがネット環境に慣れ、実店舗とオンラインを上手に使い分けている様子を示しています。他の利用率としては、公式オンラインショップ（15.0％）やフリマ・オークションアプリ（10.0％）、宅配食品サービス（9.0％）などがありますが、ネット通販の主流化は今後も続くでしょう。
次に、物流・配送サービスに対する満足度を調査した結果、最も多い回答は「やや満足」で39.0％でした。全体の約22.0％が「非常に満足」と回答し、高品質なサービスへの評価もゆるぎないものとなっています。一方で、「やや不満を感じている」と答えた人はごくわずかだったことから、明確な不満を抱えずに利用している様子が伺えます。
しかしながら、今後のサービス改善に関するニーズも明らかになりました。特に「送料を安く（または無料に）してほしい」との意見が最も多く、51.0％がこれを要望しています。また、エコ配達や受け取り方法の選択肢を増やしてほしいという意見も多く、今後のサービスの改善に向けた具体的な指針が示されました。
70代以上のシニア世代は、実店舗とオンライン通販を柔軟に使い分けるとともに、高品質な物流・配送サービスに対しても満足できる環境を求めています。特にコスト面やサービスの多様性についてのニーズは強く、今後のサービス向上に向けた企業側の取り組みが求められます。シニア市場への理解を深め、効果的な施策を立案することが、今後のビジネス成功に直結すると言えるでしょう。
詳しくは「株式会社eclore」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部小松
