2024年度のストレスチェックで、60代の高ストレス者が8.1%に跳ね上がり、ハラスメント実感は5.5%。報酬改善項目は前年比+2.9ptと好転も、見落とせない職場の“見えない負荷”が浮かび上がりました。約56万人の最新データ分析結果に迫ります!
全世代を揺るがす“職場ストレス最新トレンド”
ドクタートラストのストレスチェック研究所は、累計267万人超の受検データから2024年度分・約56万人の有効回答を抽出し、年代別・設問別の変化を分析しました。
まず、60代の高ストレス者率は2019年度の6.2%から8.1%へと1.9ポイント増加。法改正による定年延長や熟年層への期待増大が背景とみられ、シニア世代の働き方適応が新たな課題です。

次に、職場ハラスメント実感率は5.5%。前年度5.7%から微減したものの、依然として6人に1人のペースでハラスメントを自覚しており、定期研修や相談窓口の強化が急務です。
一方、最も改善幅が大きかったのは「給与・報酬」関連設問で、前年比2.9ポイントの上昇を記録。物価高騰時代において報酬改善が戦略的投資として機能しつつある兆しがうかがえます。

さらに、「キャリア支援」「意見聴取」「価値観尊重」といった組織風土項目も2ポイント前後で改善。デジタルツールを活用した定期アンケートやフィードバック強化が奏功している可能性があります。

ストレスチェックは義務化から9年目に入り、受検率は88%台へ上昇。膨大なデータを活用した職場環境改善策で、企業は従業員のエンゲージメントと生産性向上を図る好機にあります。
詳しくは「株式会社ドクタートラスト」まで。
レポート/DXマガジン編集部 海道