近年、交通・MaaS（Mobility as a Service）アプリは急速に成長しており、特に特定の年代、性別層による利用の傾向が目立っています。2025年3月時点で、全体のアプリ数の中で交通・MaaSアプリは343個に達します。これは、全アプリ約37,781個のうち約0.9%に相当し、利用者数も増加傾向にあります。特に、月間平均利用個数は1.8個、月間平均利用時間は28.7分にのぼります。
調査によれば、交通・MaaSアプリを積極的に利用しているのは50代以上の男性が圧倒的に多いことが明らかになりました。この世代は自動車等の移動手段に慣れ親しんでおり、アプリに対しても高い需要を示しています。一方で10代の若年層の利用は相対的に少なく、世代間の差異が如実に表れています。
交通・MaaSアプリは「地図・ナビ・乗換案内」「レンタカー」「タクシー」「シェアリング」「時刻表・運行情報」など、9つのカテゴリに分類されています。それぞれのカテゴリには特定のニーズが反映されており、都市移動や旅行はもちろん、日常の買物など多様な用途についてカバーしています。
さらに、国ごとの地図ナビアプリが普及しており、全国で「Google マップ」がダントツの人気を誇っています。続いて「Yahoo!乗換案内」や「モバイルSuica」が利用されています。また、地域特有のアプリも見られ、それぞれの地域に存在する交通事情を反映しています。例えば、西日本エリアでは「WESTER」や福岡の「にしてつバスナビ」が利用されています。
アプリ全体の評価を見ていくと、交通・MaaSアプリの評価分布は★3.0〜4.0未満の中間評価帯が多く、特に★4.0以上高評価の割合が全体よりも低いのが特徴です。これは、機能面やユーザーエクスペリエンスの改善が求められることを示唆しています。
交通・MaaSアプリは、今後も市場成長が期待される分野であり、ユーザーのニーズに応じた改善や新サービスの展開が求められています。地域性や世代を考慮したアプローチが、さらなる利用者の獲得に繋がることでしょう。
詳しくは「フラー株式会社」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部小松
