2025年に開催される大阪・関西万博は、日本国内外の観光客にとって特別なイベントです。この万博では、QR決済「JPQR Global」が導入され、国際間でのキャッシュレス決済が可能になります。これにより訪日外国人が、自国で使っているQRコード決済サービスをそのまま利用できる仕組みが整備されます。本稿では、この取り組みの詳細や背景について掘り下げていきます。
「JPQR Global」は、日本のQRコード決済規格「JPQR」と、各国の統一QRコード決済規格との相互連携を実現するために開発されました。これにより、日本国内の店舗で訪日外国人が安心して決済できる環境を整えます。政府の「観光立国推進基本計画」に基づき、経済産業省と一般社団法人キャッシュレス推進協議会(PJA)がこのプロジェクトを支援しています。
最初の連携国としてカンボジアの統一QRコード決済規格「KHQR」が選ばれました。万博会場内のカンボジアパビリオンをはじめ、一部店舗で、KHQRを利用した決済が可能になります。これにより、利用者は自国の通貨に換算された額面で支払いができるため、特に訪日外国人にとって大きな安心感を提供します。
大阪・関西万博の会場内では、JPQR Global対応店舗に掲示されているQRコードを読み取ることで決済が行えるようになります。この仕組みは非常にシンプルで、若い世代を中心にQRコードを使ったキャッシュレス決済が普及している中、スムーズな支払い体験を提供する要素となります。また、デジタル技術の進展により、リアルタイムでの換算表示や決済処理が可能となり、ユーザーにとってさらに便利な環境が整います。
ネットスターズはJPQRスイッチングシステムを構築し、スイッチングシステム運用事業者としての役割を担っています。国内外のインフラと統一規格を統合することで、決済の精算業務を円滑に進める役割を果たしています。特に万博という国際的な場で、スムーズな決済環境を提供することは、ビジネス機会としても重要です。デジタル技術の向上に伴い、効率的なシステムが稼働し、国際的な決済がさらに促進されるでしょう。
JPQR Globalは今後、インドネシアなど他のアジア諸国のQRコード決済サービスとの連携も進めていく予定です。この取り組みが進むことで、訪日外国人のキャッシュレス決済体験はさらなる向上が見込まれ、国際的な観光業の促進に貢献するでしょう。また、デジタルツールの普及によって、観光産業全体がテクノロジーに基づく新たなビジネスモデルを模索する時代が来つつあります。
2025年大阪・関西万博でのJPQR Global導入は、日本国内のキャッシュ決済の未来をリアルに体現する挑戦です。ネットスターズの取り組みによって、訪日外国人が安心して利用できる決済環境が整うことで、観光地としての競争力も高まることが期待されます。天候に関係なく、キャッシュレスでスムーズに楽しめる万博が実現し、観光業に新たな風を吹き込むでしょう。
詳しくは「株式会社ネットスターズ」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松