7月1日、MetaがAIの切り札として「Superintelligence Labs」を発足。元Scale AI CEOらを迎え、143億ドル投資のスピード感。Llama 4の課題を跳ね返し、AGI（汎用人工知能）の頂点を狙う舞台裏とは？
Zuckerberg直轄の新AGI戦略
Meta（旧Facebook）のCEOマーク・ザッカーバーグ氏は、現地時間7月1日、社内のAI研究開発体制を一新する新部門「Meta Superintelligence Labs」を立ち上げました。Chief AI Officerに迎えたのは、データラベリング企業Scale AIの元CEOアレクサンドル・ワン氏です。
この再編は、先ごろ市場の反応が振るわなかったオープンソースモデル「Llama 4」を一掃し、OpenAIやDeepMindに対抗する布石。Wang氏に加え、SSI共同創業者ダニエル・グロス氏やGitHub元CEOナット・フリードマン氏など、計11名のAI人材を引き抜きました。
Metaは直近1か月でAI人材への巨額オファーを連発。OpenAI創業者に対して1億ドル単位のボーナスを用意するなど、“人材戦争”の勝利を強く意識しています。Reality Labsの巨額赤字を払拭し、次世代収益源であるMeta AIアプリやスマートグラスを成長ドライバーに据える狙いです。
Zuckerberg氏は、「AGIは人類史上最大のイノベーション」と位置づけ、研究スピードと商用化の両立を急ぎます。今後数か月でベンチマーク成果を発表し、投資効果を具体的に示せるかが焦点となりそうです。
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レポート／DXマガジン編集部
