「AIがデザインした薬をヒトに投与する日が、まさに目前です」──DeepMind発のIsomorphic Labsが4億ドル(約600億円)を調達し、AI設計分子の第Ⅰ相臨床試験を2025年内に開始予定。従来の製薬開発を一変させる壮大な挑戦の全貌を追いました!
AI×製薬の新時代に向けた挑戦
Alphabet傘下で2021年にスピンアウトしたIsomorphic Labsは、DeepMindが開発したタンパク質予測AI「AlphaFold」を原点に誕生しました。AlphaFold 3のリリース直後となる2024年には、ノバルティスやイーライリリーと大規模連携契約を締結し、AI活用による製薬R&Dの効率化を加速させています。
2025年4月にはThrive Capital主導で4億ドルの外部資金調達に成功。得た資金は、AIモデルとベテラン製薬研究者の融合による“世界最高峰のドラッグデザインエンジン”構築に投入され、がんや免疫領域の候補化合物を自社で設計・試験運用する体制強化へつながっています。
同社のコリン・マードック社長は「未解決の疾患ニーズを特定し、AIで設計した薬候補をヒト試験に進める。成功確率10%未満の従来プロセスを根本から変えたい」と意気込みを語ります。臨床試験の開始は世界初のAI設計薬実用化に向けた大きな一歩となり、製薬業界のDXを劇的に加速させるでしょう。
詳しくは「Isomorphic Labs」まで。
レポート/DXマガジン編集部