化学療法で手足のしびれや痛みが増すCIPN(化学療法誘発性末梢神経障害)。「治療を続けたいのに、神経障害で断念…」そんな患者さんの声に応えるべく、旭化成ファーマのART-123(リコモジュリン®)が国内第3相臨床試験を開始。重症化を未然に防ぐ一手として期待が高まります!
新たなCIPN予防薬“ART-123”臨床第3相試験スタート
ART-123(一般名:トロンボモデュリン アルファ)は、2008年承認のDIC治療薬リコモジュリン®の成分を転用した新規適応。白金製剤やタキサン系など、がん化学療法で問題となるCIPNの感覚異常症状を抑制する効果が、これまでの第1相・第2相試験で示唆されています。
第3相試験では、大腸がん患者を対象に、オキサリプラチン含有レジメン実施時のCIPN発症予防を評価。臨床研究実施計画番号「jRCT2051250045」で登録が進み、最初の患者投与が6月末にスタートしました。
CIPNは重度化すると日常生活に深刻な支障を来し、化学療法の継続を断念せざるを得ないケースも。ART-123は、プロテインCやTAFI活性化を介して神経障害の発症メカニズムに作用すると考えられ、患者QOL維持と治療継続支援の切り札となる可能性があります。
旭化成ファーマは「病気でやりたいことを諦める人をゼロにする」ビジョンの下、CIPN未然防止薬の実現に向け全力を注ぎます。
詳しくは「旭化成ファーマ株式会社」まで。
レポート/DXマガジン編集部 海道