舞台芸術が大きな進化を遂げる瞬間が訪れました。株式会社七色が手掛ける舞台『幕ゲキ!! ~monday wars~』では、国内初となる幕末演劇と生成AIの融合が実現。従来のビジュアル制作プロセスが一新され、AIによる「事前ビジュアライゼーション」が採用されることで、制作コストの削減と表現の幅の拡張が同時に達成されるという革新的な試みが始まります。

近年、舞台制作におけるAIの活用が急速に進む中、今回のプロジェクトでは複数のAIツールを駆使した革新的な制作プロセスが採用されています。制作の初段階では、ChatGPTとPerplexityを活用し、コンセプトとビジュアル要素を生成。続く顔入れ替えでは、MyEditを用いて出演キャストの顔をリアルに再現し、最終的なフライヤー制作ではCanvaやProcreate、Illustratorが駆使され、完成度の高いビジュアルが生み出されます。この新しいワークフローにより、これまで実現できなかった自由な表現が可能になりました。本プロジェクトを手掛ける制作クリエイターチームMI+Aのチーフディレクター鈴木康洋は、「AIの力を借りたことで、背景やキャストの衣装、髪型、メイクに至るまで細やかな表現が可能になりました。想像を超える世界観を皆様にお届けしたい」とコメントしています。このように、AI技術は人間の創造性を引き立てる役割を果たし、舞台芸術に新たな風を吹き込んでいます。
このプロジェクトは、舞台芸術のプリプロダクション工程に大きな革新をもたらすでしょう。生成AIを取り入れたビジュアル制作は、今後の業界全体のデジタルトランスフォーメーションを加速させる重要なステップといえます。RainbowWanderlust INCの代表佐々木綾香は、「AI技術を駆使することで、舞台の魅力や世界観をよりダイレクトに表現できます。AIはあくまでツールであり、人の感性と創造性があってこそ成り立つものです」と語り、これからも新しい表現に挑戦していく意気込みを示しています。
詳しくは「株式会社七色」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松