グローバルビジネスソリューション株式会社と株式会社メディカルフロントが共同開発したクラウド型ドラッグインフォメーションシステム「SmartDiX®(スマートディックス)」は、2025年6月2日に正式にリリースされることとなりました。このシステムは、地域医療における情報連携を強化し、患者の服薬管理を支援する新しい医薬品情報インフラとして設計されています。
「SmartDiX®」の特徴として、禁忌チェックや副作用の確認、持参薬の鑑別機能、さらには採用薬情報のクラウドでの共有を実現しています。これにより、病院、診療所、薬局、介護施設、患者の間で、医療情報が一元管理されることとなり、地域医療の質と安全性が向上することが期待されています。
地域医療においては、複数の医療機関が関与する中での情報の分断が、適切な薬物治療を妨げる大きな課題です。特に、禁忌投与や副作用によるリスクは非常に高くなっています。このため、医薬品情報を一元的に管理し、リアルタイムで共有する仕組みが求められています。
日本は少子高齢化が進行しているため、今後、医療従事者の不足と医療費の増大が顕在化することが見込まれています。その中で、地域医療を支える「かかりつけ薬局」の役割はますます重要になっています。薬剤師は医療と介護を繋ぐ重要な存在であり、患者を守るための情報の力が必要とされています。
主な機能には以下があります:
–副作用情報チェック:医薬品間の相互作用をリアルタイムでチェックする機能。
–持参薬鑑別:患者が持参した薬剤の情報を自動的に検出し、重複投与を防止します。
–採用薬情報のクラウド共有:医療機関間での採用薬リストの管理を一元化し、情報共有を効率化。
–電子お薬手帳との連携:患者の薬歴を電子的に確認し、副作用や禁忌の即時チェックが可能に。
これらの機能により、薬剤師は迅速かつ的確な判断を下すことができ、医療の安全性を大きく向上させることが期待されます。また、地域単位での薬剤治療レベルの向上や、医従事者の業務負担軽減に貢献します。すでにいくつかの大学病院では、「SmartDiX®」を導入し、医薬品と検査値を連動させることで、疑義照会が大幅に増加した事例も報告されています。これにより、副作用や禁忌投与の未然防止に成功し、医療品質を向上させました。今後の展望として、マイナポータルとの連携や電子処方箋の統合が視野に入っており、さらなる効率向上が期待されています。地域医療ネットワーク全体への展開を進め、医療の質を向上させることが目指されています。
詳しくは「グローバルビジネスソリューション株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松