2024年度、日本のスキー場倒産が7年ぶりに「ゼロ」を記録しました。しかしその裏で、6月の飲食料品値上げは前年の「3倍」に達するという衝撃の事実が。この対照的な経済指標が示すのは、日本経済が直面する「K字回復」の現実と、私たちの日々の生活に迫る新たな変化です。
観光業の回復と家計への重圧
株式会社帝国データバンクの調査によると、2024年度の「スキー場」倒産が7年ぶりにゼロとなりました。これは、降雪に恵まれたことや、訪日客(インバウンド)の増加が追い風となった結果とされています。観光産業の一部では、コロナ禍からの回復と外部要因による恩恵が見られます。
しかし、その一方で、私たちの生活に直結する飲食料品の値上げは深刻化しています。2025年6月の飲食料品値上げは、調味料など1932品目に及び、前年の約3倍に達しました。さらに、「コメ高騰」の影響で、年間で2万品目を超える値上げとなる可能性も指摘されています。
帝国データバンクの国内景気DIも2ヶ月連続で悪化しており、製造業やサービス業が悪化する一方で、大企業は改善が見られるものの、中小・小規模企業は悪化しているという「K字回復」の様相を呈しています。これは、物価高騰や人手不足といった共通の課題に対し、企業規模によって対応力に差が出ている現実を示しています。
詳しくは「株式会社帝国データバンク」まで。
レポート/DXマガジン編集部海道