「Z世代は扱いが難しい」と思っていませんか? 実は8割以上の新入社員が研修に積極参加し、心に刺さる“メッセージ”によって行動が大きく変わる傾向が見えてきました。人材育成のアルー株式会社が120社・149名の講師へのアンケートから導き出した“Z世代と働くヒント”を紹介します。
Z世代は素直で変化に強い?現場で見えた“響く伝え方”とは
人材育成支援を手がけるアルー株式会社が発行した「2025年度 新入社員レポート」によれば、今年の新入社員は82.6%が研修に積極的に取り組んだと報告されています。調査は全国120社で新入社員研修を担当した講師149名を対象に行われ、研修中の反応や行動変容の有無を詳細に分析しました。
特に注目されたのは、Z世代に響くメッセージの伝え方。たとえば「あなたの考えを聞かせて」といった“尊重の一言”が、自信や積極性を引き出すきっかけになったという声が多く寄せられました。また、「仕事に正解はない」といった不確実性への備えを促すフレーズも、思考の柔軟性を育む鍵となったようです。
一方で、Z世代の課題としては「自己開示の度合いが人によって異なり、最初の関係構築に工夫が必要」という意見も。そこで効果を発揮したのが、講師自身の“失敗談の共有”や双方向のフィードバックでした。上司や教育担当者がフラットに接する姿勢が、信頼関係の土台を築く鍵となったようです。
このように、「難しい世代」と一括りにされがちなZ世代にも、響くメッセージは確かに存在します。年齢や経験の差ではなく、“伝え方”と“共感の設計”が、次世代との橋渡しになる時代に突入しているのかもしれません。
詳しくは「アルー株式会社」まで。
レポート/DXマガジン編集部海道