子どもや孫にどのような企業で働いてほしいか――その親世代・祖父母世代の願いが見えてくる最新調査が発表されました。安定を求める声が根強い一方で、これまでランキング圏外だった企業が急浮上するなど、時代とともに変化する価値観が読み取れる注目の内容となっています。
安定か、やりがいか。親や祖父母が子どもに望む「理想の勤務先」とは?
調査によりますと、公務員の人気は依然として高く、国家公務員と地方公務員が上位を占めました。民間企業では「トヨタ自動車」が安定的にトップを維持する一方で、「キーエンス」や「武田薬品工業」など、成長著しい企業が急浮上してきています。
働く企業に求める要素として最も多かったのは「経営の安定性」で、46.8%の人が重視していると回答しました。加えて、「やりがいがある」「過重労働やハラスメントがない」といった、職場環境の健全さを重視する傾向も強まっています。
また、働き方に関しては「趣味や特技を生かした活躍をしてほしい」が44.9%で最多となりました。「年収が高い」「グローバルで活躍する」などの外的な指標よりも、個性や自己実現を尊重する傾向が見受けられます。
さらに、日本では大学でITやSTEM分野を専攻する女子学生が依然として少ないこともあり、将来的な職業選択の幅に不安を抱く保護者も少なくありません。そのため、業界によっては「自分と同じ業種に就いてほしい」と考える親世代の声も一定数見られました。
今回の調査は、企業ブランドにとって「未来の人材からの信頼度」を映し出す鏡であるともいえるでしょう。経営の安定性、柔軟な働き方の実現、そして持続可能な価値の創出が、今後の企業選びにおいてますます重要な指標となっていくと考えられます。
詳しくは「リスクモンスター株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 海道