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業務負荷解消がEC成功の第一歩、業務を一元化・自動化するツール導入を検討せよ


デジタルシフトウェーブは2025年7月2日、定例のセミナーを開催しました。今回のテーマは「運用に追われる日本のEC業界を救え!~“売るための戦略”に集中する方法とは?~」。商品の登録や管理、受発注処理などに忙殺されがちなEC運用業務の負荷を軽減する方法を考察しました。

多くの競合がひしめくEC業界。勝ち残るためには売上をどう拡大し、顧客をどう囲い込むかを考え抜かなければなりません。顧客を呼び込むキャンペーンなどの施策を企画、実行し、効果を検証した上で次回の施策に活かすといった継続的な取り組みが欠かせません。

しかし足元を見ると、日々の業務に忙殺されがちなケースが少なくありません。大量の商品情報を管理、登録するだけにとどまらず、注文時には在庫の確認や伝票処理、お客様へのメール配信なども迅速に済まさなければなりません。さらに、楽天市場やYahoo!ショッピング、Amazonなどの複数のモールに出店すれば、モールごとの運用方法に従った作業が求められます。こうした業務負荷を軽減しない限り、売上拡大や顧客獲得に向けた施策まで手が回らないというEC事業者は決して少なくないのです。

そこで今回のセミナーでは、EC事業の運用負荷を軽減し、売上拡大に向けた施策を実施できるようにするための方策を紹介しました。ゲストとして、EC事業者を支援するSAVAWAY 代表取締役社長の斎藤直氏が登壇。EC業界を長年見続けてきた斎藤氏が、EC事業者の課題をどう解消すべきか、業務をどう見直すべきか、さらに売上をどのように拡大すべきかといったテーマに踏み込みました。

EC業界の現状と課題

EC市場は現在、アパレル、食品、飲料、家電など、あらゆる業種・業態で右肩上がりの成長を続けています。日本のEC化率が約20%。ただし、海外では30~40%に達する国もあることから、国内EC市場にはまだ大きな伸びしろがあると考えられています。しかし、このような成長の裏側で、EC事業者は多くの課題に直面しています。特に深刻なのは、人手不足と物流コストの高騰です。人手が足りないためにカスタマーサポートの対応が遅延するといった問題も発生しています。

こうした状況の中、齋藤氏はEC事業者の業務時間配分を分析、提示しました。「EC事業者の業務は一般的に、受注・顧客対応に30%、発送管理に22%、在庫管理に18%、サイト運営・更新に15%もの時間を費やしている。これらを合わせると全体の約85%を占める。一方、売上拡大に直結するマーケティング戦略に10%、分析・戦略策定にはわずか5%しか時間を使っていない」と指摘。売上を伸ばすための活動こそ本来は注力すべきと強調します。「業務が煩雑なため、思うように活動できずにいるケースが目立つ。この現状が『攻めの業務』に時間を割けない要因となっている」(齋藤氏)と指摘します。

SAVAWAY 代表取締役社長 斎藤直氏

ではなぜ、多くのEC事業者が管理業務に忙殺されてしまうのか。齋藤氏は、「システムの連携不足と情報の分断にある」と一因を述べます。複数のECモールに出店している事業者の中には、それぞれのモールが提供するツールで個別に管理しているケースも少なくありません。これにより、在庫更新のタイムラグが発生したり、手作業によるミスが増加したりします。さらに、特定の人材に業務が集中することで、その人が不在になると業務が滞るという「属人化」のリスクも抱えています。結果として、「戦略的な業務が後回しになり、競合他社にシェアを奪われるという事態に繋がりかねない。もし競合他社が戦略的な業務に時間を費やしているなら、自社の成長は難しい。競合他社同様に戦略的な業務に時間を割く体制を構築することに目を向けるべきである」(齋藤氏)と警鐘を鳴らしました。

セミナーのモデレーターを務めたデジタルシフトウェーブ 代表取締役社長 鈴木康弘氏

一元管理システム導入による効率化がカギ

EC事業者が戦略的な業務に時間を割くようにするには、日々の煩雑な業務を見直し、効率化を図ることが不可欠です。齋藤氏は、「受注処理、発送管理、在庫管理といった基幹業務はルーティンワークでパターン化しやすい。つまり、システム化や自動化がしやすい領域である。システムを駆使して効率化し、空いた時間を戦略的な業務に割くことに注力すべきだ」と訴えます。

齋藤氏は、一元管理システムの導入を検討する際のポイントにも言及します。「導入前には自社のビジネスを見直し、顧客に何を届けるべきかを改めて見つめ直すべきだ。その上で、現状の業務フローを詳細に洗い出し、システムがどのように連携しているか、どのタイミングでどのような情報がやり取りされているかなど、全体像をガラス張りにすることが不可欠である」(齋藤氏)と指摘します。現状分析を通じて、真の問題点と原因を特定し、部分最適ではなく業務全体のあり方を変える視点を持つことが成功の鍵になると強調します。一方のシステム選定では、「単に有名だから、単にシェアが高いからといった理由で選ぶべきではない。自社の要件に合致しているかを慎重に見極めるべきだ」(齋藤氏)と強調しました。

複数モールの異なる業務を一元化するTEMPOSTAR

セミナーでは、EC事業者の課題を解消し、必要な要件を満たすシステムにも言及。それが、SAVAWAYのEC一括管理システム「TEMPOSTAR(テンポスター)」です。TEMPOSTARは、楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazonといった主要モールだけでなく、Yahoo!オークション、楽天ラクマ、au PAYマーケット、dショッピング、メルカリShops、eBayなど20以上のモールに対応。受注、在庫、商品管理などのバックヤード業務を一元化することが可能です。

さらに、「ハイブリッドカスタマイズ」と呼ぶ独自の機能を備えているのも特徴の1つです。一般的なASPは標準機能のみを提供し、カスタマイズができないものが少なくありません。しかし、「TEMPOSTARはクラウドサービスながら個別のカスタマイズに対応する。これにより、顧客独自の運用フローや事業規模の拡大に合わせて機能を追加・拡充することが可能だ。小規模な状況から成長するまで、システムを切り替えることなくTEMPOSTARだけで運用を完結できるのがメリットである」(齋藤氏)といいます。基幹システムや独自の受発注システムとの連携も可能で、既存システムの在庫情報をTEMPOSTARに読み込ませたり、TEMPOSTARの受注情報や入金額を基幹システムで一括管理したりといった運用にも対応します。

主要なECモールのアップデートにも迅速に対応するといいます。齋藤氏はTEMPOSTARの強みとして、「主要ECモールの多くが、商品の登録・管理方法やカートの仕様などを頻繁にアップデートする。しかしTEMPOSTARでは主要モールのアップデートに迅速に対応し、しかも追加費用なしで利用できる」と強調します。これは、EC事業者がモールの仕様変更に対応するための開発費用や時間をかける必要がなく、業務を停止せずに事業を継続できることを意味します。齋藤氏は「システムをカスタマイズしていると、モール仕様変更に迅速に追随しにくくなる。TEMPOSTARなら、仕様変更に伴うコストや時間を心配せずに済む」と利点を述べました。

その他、運用効率を高めるための機能も充実しています。例えば、商品情報や画像を一括で管理し、複数のモールに商品情報と画像をまとめて一括登録する機能を備えます。最大2万点の商品に対応し、登録作業の手間を大幅に削減できるといいます。さらに、受注情報の自動仕分け機能も装備。大量の注文の中から特定の条件(例:特定の都道府県への送付)に合致する案件のみを抽出し、個別の配送方法に変更するといった柔軟な運用が可能です。各モールへの出荷完了報告や売上請求処理、注文確認・出荷完了メールの自動配信ももちろん可能です。「TEMPOSTARを導入することで、バックヤード業務の時間を66%削減した事例がある。これにより空いた時間を販促計画の検討やイベント参加、他モールへの出店といった売上拡大施策に充てられるようになった。さらに当社の調査では、TEMPOSTAR導入によって売上が2倍に増加したケースも報告されている」(齋藤氏)といいます。現在までに、累計で約1500社以上がTEMPOSTARを導入し、EC事業者の運営業務改善に大きく貢献しているといいます。

セミナーでは、EC事業者が抱える課題や課題解消のポイントなどが次々提起された

現状把握と問題把握が成功の大前提

セミナーでは、齋藤氏がEC事業者が成功するために必要なポイントにも言及しました。「業務を効率化して終わりではない。大切なのはその先だ。つまり、効率化して空いた時間を何に使うのかをきちんと考えなければいけない。ツールの導入効果を最大化するためには、戦略的な業務として何を打ち出すのかを見据えることが大切だ」(齋藤氏)と述べました。

さらに、オムニチャネルの重要性にも触れます。「実店舗はもとより、デジタルやツールを駆使して顧客との接点をいかに増やしていくのかに目を向けるべきである。顧客接点を創出、拡大し、顧客が欲しいと思ったとき、買いたいと思ったときに商品を提供できるようにする場所をきちんと確保すべきである。売上を拡大するオムニチャネル戦略を成功させるためにも、既存の運用業務負荷をいかに低減させるかを真剣に考えるべきである」(齋藤氏)と指摘しました。さらに、「まずは現状をしっかり把握すること、何が問題なのかを特定しておくことに全力を傾けるべきだ。その上で何を優先すべきかを考えることが大切だ。ツールも課題を把握せずに選定しても失敗するだけだ。安易にシステム選定に走らず、現在の状況や課題をしっかり見極めることから始めてほしい」とセミナー参加者に呼びかけました。

【関連リンク】
SAVAWAY株式会社
https://savaway.co.jp/

TEMPOSTAR
https://commerce-star.com/

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