2025年1月の景気DIは、調査によって前月比0.9ポイント減の43.6となり、3カ月ぶりに悪化しました。この景気の悪化は、さまざまな要因が絡み合った結果であり、特に個人消費の低迷が最大の要因とされています。生活関連の価格が上昇し、特に燃料や食品の価格が消費者に大きな負担を課しています。これに伴って、消費者の購買意欲が低下していることの影響が広がっています。さらには、ガソリン補助金の縮小や、年末年始の連休明けによる需要の落ち着きが、国内旅行業界にも悪影響を及ぼしました。これらの要因によって、特に中小企業や零細企業にとっての経営環境が厳しさを増しています。また、日本銀行が政策金利を引き上げたことも影響し、借入金利の上昇が企業のコスト負担をさらに重くしています。
今後の景気は、下振れ要因が多く存在する中で、横ばい傾向で推移すると見込まれています。実質賃金の上昇が個人消費の拡大につながることが期待される一方、燃料価格の高騰や家計の節約志向の強まりがマイナス要因として働きかけています。今後の大きなポイントは、個人消費がどのように回復するか、そして企業がどのようにコストを抑えながら収益性を確保するかにかかっています。さらに、トランプ政権の経済政策や中国経済の動向がリスク要因として影響を与える可能性もあります。高まるコスト負担に対して企業は、効率化や生産性の向上に向けた取り組みを進めていくことが求められます。このような状況だからこそ、DX（デジタルトランスフォーメーション）の重要性がますます高まっています。
今回の景気悪化は、業界全体に広がっており、10業界中8業界が影響を受けています。具体的には、消費の低迷や燃料価格の上昇が悪材料として各業界に影響を及ぼしています。製造業やサービス業が特に顕著に悪化しており、製造業では原材料費の高騰が生産コストを押し上げています。サービス業でも、飲食店や宿泊業では人件費や光熱費の高騰が影響し、経営の厳しさを訴える声が増えています。詳しくは「株式会社帝国データバンク」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部小松
