TIS株式会社は、共栄産業株式会社の見積書作成業務の効率化を支援するため、生成AIプラットフォームを導入しました。今回のプロジェクトは、共栄産業が保有する幅広い業種の取引先からの問い合わせに対し、対応する有識者が限定される属人化の問題を解消し、迅速な見積書作成を実現することを目的としています。
TISの生成AIプラットフォームは、社内のナレッジを検索できる機能を標準搭載しており、個別のニーズに応じたカスタマイズが可能な個別開発型と、すぐに利用できるSaaS型の2種類が用意されています。今回の事例では、個別開発型のプラットフォームを採用し、2024年3月から10月にかけて開発を行い、2024年11月に正式に運用を開始しました。
本プラットフォームは、チャットボットを通じた問い合わせのやり取りの中で、生成AIが回答を作成する際に、その過程で得られる情報や実績をナレッジとして半自動で蓄積する仕組みを備えています。これにより、従来は有識者が手作業で行っていた回答作成の時間を大幅に短縮し、見積書作成業務の効率化を実現するとともに、運用開始後も継続的に回答精度の向上が図られる仕組みとなっています。また、海外拠点を含む複数部門でのチャット利用が可能となるため、社内の情報共有が円滑に行われる点も特長です。

今後、共栄産業は本システムを活用して、顧客からの問い合わせに対して迅速かつ的確な回答を提供し、受注率や利益率の向上を目指します。TISは、生成AI技術のさらなる検証と機能強化を進め、企業の業務効率化に貢献する独自のサービス提供を継続していく方針です。
レポート/DXマガジン編集部折川