2024年の調査結果に基づくと、各世代がどのようなメディアを利用して情報を収集しているかが明確に現れています。特に、10代から70代以上の世代間には顕著な違いが見られます。調査は、1,050名を対象に行われ、インターネット、SNS、テレビ、新聞、ラジオなど多様な選択肢が検討されました。
インターネットの利用率は全世代を通じて高く、特に40代から70代にかけてその傾向が顕著です。興味深いことに、中年層のインターネット利用率は90%を超えており、仕事や生活においてインターネットが必須のツールとなっていることがわかります。一方、10代と20代では、SNSやアプリを中心とした通信手段が広く浸透しており、インターネットを直接利用する感覚が薄れてきている可能性があります。
SNSの利用率もまた、世代によって大きく異なります。10代では85%がSNSを積極的に利用しているのに対し、30代以降の年齢層では次第にその割合が減り、70代以上に至ってはわずか17%にとどまります。この差異は、若年層がSNSを情報収集の主要な手段として日常的に取り入れているのに対し、中高年層が操作の難しさや情報の信頼性に不安を抱いているためと考えられます。
テレビは特に高年齢層での利用が目立ち、70代以上では87%に上ります。高齢者にとって、テレビは依然として主要な情報源であり、デジタルメディアよりも親しみやすい傾向が見られます。反対に、新聞の利用も年齢とともに増加しており、70代以上では67%が利用しているとの結果が出ています。これは、新聞が長年培われた「レガシーメディア」として、特に高齢層に支持されていることを示しています。
これらのデータは、各世代が育った環境やメディア環境、そしてそれに対する価値観及び信頼感が、情報収集のスタイルに強く影響を与えていることを示唆します。情報収集手段の多様化は一方で私たちに新たな選択肢を提供していますが、同時に世代ごとの媒体に対するニーズや習慣の違いを理解し、反映させることが求められているのです。このような違いを把握することが、より効果的な情報提供やコミュニケーション戦略を構築するカギとなるでしょう。詳しくは「株式会社eclore」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部熊谷