starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

犬の慢性腸症とは?原因や主な症状、治療法まで獣医師がわかりやすく解説


犬の慢性腸症は、長期間の消化器症状を伴う病気で、主に食事反応性腸症、抗菌薬反応性腸症、炎症性腸疾患の3つに分類されます。最も一般的な食事反応性腸症は特定の食事が原因で腸の炎症を引き起こし、食事を変更することで改善が可能です。抗菌薬反応性腸症は腸内細菌の異常が関与しており、抗菌薬やプロバイオティクスでの対応が求められます。一方、炎症性腸疾患(IBD)は慢性的な腸炎で免疫系の異常が原因とされ、詳細な診断と治療が必要です。特に柴犬はリンパ腫のリスクが高いため、早期診断と適切な治療が重要です。犬の健康を保つため、症状が続く場合は獣医師への相談が勧められます。

犬の慢性腸症とは?

元気がなさそうな犬

犬の慢性腸症は、長期間にわたる消化器症状(下痢や嘔吐など)が続く病気です。主に 食事反応性腸症、抗菌薬反応性腸症、炎症性腸疾患(IBD) の3つに分類され、特に 食事反応性腸症 が最も多くみられます。

本記事では、それぞれの特徴や診断方法、治療について詳しく解説します。

最も多い「食事反応性腸症」とは?

ぐったりする犬

食事反応性腸症は、特定の食事が原因となり腸の炎症を引き起こす疾患 です。食事を適切に変更することで症状が改善するため、比較的治療がしやすいタイプの慢性腸症といえます。

主な症状

  • 慢性的な下痢(特に軟便)
  • 体重減少
  • 食欲不振または異常な食欲
  • 嘔吐など

診断と治療

食事反応性腸症の診断は、食事療法の効果を確認することで行われます。具体的には、加水分解タンパクの療法食や新奇タンパク(これまで食べたことのないタンパク源)を使用したフード に変更し、1〜2週間様子をみます。

改善が見られた場合、食事反応性腸症と診断され、長期的な食事管理が治療の基本 となります。適切なフードを継続することで、再発を防ぐことが可能です。

抗菌薬反応性腸症の実態とは?

診察を受ける犬

抗菌薬反応性腸症は、腸内細菌の異常増殖が関与する腸症と考えられており、抗菌薬の投与によって改善するケースを指します。しかし、 近年の研究では、抗菌薬反応性腸症と診断される犬は非常に少ない可能性が指摘 されています。

診断と治療

抗菌薬反応性腸症の診断は、抗菌薬(例:メトロニダゾールなど)を試験的に投与し、症状の改善が見られるかどうかで判断 されます。ただし、抗菌薬の乱用は耐性菌の発生を引き起こすリスクがあるため、投与には慎重な判断が獣医師により行われます。

最近では、抗菌薬の代わりに腸内フローラ(腸内細菌のバランス)を整えるプロバイオティクス(乳酸菌など)の使用が推奨されることが増えています。

最も重症な「炎症性腸疾患(IBD)」とは?

検査を受ける犬

炎症性腸疾患(IBD: Inflammatory Bowel Disease)は、腸の慢性的な炎症が続く病気で、 免疫系の異常 が関与していると考えられています。IBDの診断には 他の病気を除外する必要があり、「除外診断」によって確定されます。

診断方法:内視鏡検査の重要性

IBDの診断には 内視鏡を用いた腸の組織検査が必要になります。これは、IBDとよく似た症状を示す腸のリンパ腫(腸のがん)との鑑別が重要だからです。特に、 柴犬は7歳頃からリンパ腫のリスクが高いとされており、より早期の内視鏡検査が推奨 されます。

治療法

  • 食事療法:低脂肪低アレルゲンの療法食を使用
  • 免疫抑制剤(ステロイドなど)の投与
  • プロバイオティクスやプレバイオティクスの活用

IBDは完全に治る病気ではありませんが、適切な治療によって症状をコントロールし、犬のQOL(生活の質)を維持することが可能です。

まとめ

獣医師と飼い主

犬の慢性腸症は、 食事反応性腸症、抗菌薬反応性腸症、炎症性腸疾患 の3つに分類されます。 食事反応性腸症が最も多く、食事の変更で改善するケースが多い ため、まずは食事療法から試みることが重要です。一方で、 抗菌薬反応性腸症は少なく、IBDは内視鏡検査を含む詳細な診断と積極的な治療が必要となります。特に 柴犬は腸のリンパ腫のリスクが高いため、早期の診断と適切な治療が不可欠 です。

愛犬の健康を守るため、症状が長引く場合は獣医師に相談しましょう。


■関連記事
犬が寒いと感じる温度は何度?秋冬の適切な温度や対策方法について
動物病院で診察を受ける大型犬→怖がるかと思いきや…予想とは違った『まさかの反応』が104万再生「無邪気すぎて可愛い」「助かるw」と絶賛
赤ちゃん犬を飼ったら、女の子が『飼わなきゃよかった』とポツリ…1年後→素敵すぎる光景に思わず涙「やさしい家族」「全部が宝物」と感動の声
大きいダンボールが手に入ったので『大型犬とかくれんぼをしてみた』結果…絶対にごまかせない光景が63万再生「想像以上にデカかったw」
うつぶせ練習中の赤ちゃん→そばで見ていた大型犬が…まるでお兄ちゃんのような『応援する光景』が68万再生「優しい」「ほっこり」と感動
    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2025
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.