1.犬の要求に従っている
犬が飼い主さんの言うことを聞かなくなってきた場合、日頃の飼い主さんの接し方が影響していることが考えられます。
特に、飼い主さんが犬の言うことを聞いてあげることが多い、つまり「要求に従ってしまっている」パターンでは、犬が言うことを聞かなくなっていくことが非常に多くあります。
犬がキッチンに行って「ごはんちょうだい!」と吠えたときに食べ物をあげる、おもちゃやリードをくわえて持ってきたタイミングで遊んだり散歩に出かけたりする、といった対応をしている飼い主さんは要注意です。
飼い主さんは特に愛犬のことをわがままだと感じていなくても、犬からの働きかけて犬の望むことをしてしまっていると、犬は「飼い主さんは自分の思い通りに動かせる」と思ってしまうことがあります。
そのため、飼い主さんから何か指示を出されても、自分の意に沿わないことであればやろうとしなくなってしまうのです。
対処法
上記のような接し方をしてしまっているという心当たりがある場合は、犬からの要求にすぐに応えることをやめるようにしましょう。
食事や散歩、遊びなどは必要なことですが、必ず飼い主さんのタイミングでおこなうようにして、犬からの要求やアプローチに応える形でおこなわないようにしましょう。
2.飼い主さんのいうことが矛盾している
犬が言うことを聞かない場合、飼い主さんの指示や求めていることが理解しきれていないこともあります。
特に、飼い主さんのいうことが場所や状況によって違う場合などは、犬は何が正解かわからず、指示されたことを無視するようになります。
例えば、普段遊ぶときは飛びつくことを許可しているのに、お出かけ前のきれいな洋服を着ているときは「やめて!」と怒るというような対応をすると、犬はなぜ怒られているのか理解できないでしょう。
こういった細かい指示の矛盾が積み重なると、「飼い主さんの言うことはいつも違うからよくわからない」と結論付けて、根本的にいうことを聞かなくなってしまいます。
対処法
反抗的な気持ちを持っているわけではなく、何をすればいいいかわからなかったり、飼い主さんのいうことを信頼できなかったりする場合、少しずつ関係性を作り直すことが必要です。
基本的なトレーニングや普段の声掛けで、矛盾が生まれないように意識してください。
また、家族のなかでほめたり叱ったりする基準がバラバラの場合も犬は混乱してしまうので、指示や接し方を統一するようにしましょう。
3.興奮しすぎて話を聞いていない
普段はいうことを聞く犬でも、興奮しすぎているときや何かに集中しているときは、飼い主さんの話が聞こえなくなってしまうことがあります。
特に、外で思い切り走り回っているときや他の犬と遊んでいるときなどは、楽しさと興奮で周囲が見れなくなったり声が聞こえなくなってしまったりすることはめずらしいことではありません。
また、におい嗅ぎをしているときなど、聴覚以外の感覚を集中させているときは、声をかけても聞いていないということがあります。
さらに、極度の緊張や不安、恐怖によって気持ちの余裕がなくなり、飼い主さんの声かけにすら気がつかないということもあるでしょう。
対処法
興奮や集中、緊張などが原因の場合、それらの状況を離れれば、いつも通りいうことを聞いてくれるようになってくれるでしょう。
そのため、無視するくせをつけないためにも、遊びに集中しているときなどはあまりしつこく声掛けをせず、落ち着くのを待ってあげてください。
ただし、そういった場合でも声掛けに反応できるように、普段からトレーニングをおこなっておくことも必要です。
4.反抗期
生後10か月前後になると、突然いうことを聞かなくなってしまう犬は少なくありません。これは、人間でいう「反抗期」のようなもので、飼い主さんの反応を試していると考えられています。
成犬になる少し前、自分の力を試したいと考えることは動物として自然なことです。ただし、反抗期にどのような態度を見せるかは個体差が大きいため、特にこうした様子を見せない犬もいます。
対処法
反抗期を思われる時期にいうことを聞かなくなった場合、飼い主さんが折れて、犬の要求やわがままに応える形になることは避けましょう。
いうことを聞かないことを許したり、犬の要求に従いすぎたりすることで「飼い主さんよりも自分の方が上」と認識してしまうことがあります。
いうことを聞かない犬と接するのは根気がいるものですが、その後の関係性をよりよいものにするためにも、あきらめずに毅然とした態度で接してください。
5.認知症や感覚低下
シニア犬がいうことを聞かなくなる場合は、聴覚などの感覚が低下していることや認知症を発症していることなどが考えられます。
年齢を重ねると少しずつ耳が遠くなり、指示を出しても聞こえていなかったり、よく聞き取れず何をしたらいいかわからなかったりすることがあります。
対処法
認知症や感覚器の低下は、完全に防ぐことは難しいです。そのため、ハンドサインや目線を利用したシニア犬に合った指示の出し方をしたり、声かけの仕方を工夫したりして、コミュニケーションを取れるようにしましょう。
また、認知症の発症を少しでも遅らせられるように、日常的に太陽の光を浴びながら散歩をしたり、頭を使う遊びをしたりして、心身への刺激を与えるように意識してください。
まとめ
これまで素直にいうことを聞いていた犬が、急にそうではなくなってしまうと、飼い主さんは困ったり落胆したりすることでしょう。
しかし、犬も人間と同じように、年齢やライフステージ、環境、気分によって態度や行動が変わることがあるということを理解してあげてください。
そして、いうことを聞かなくなった理由や原因を考えて、適切な対応をできるようにしましょう。
■関連記事
・『お口でおやつキャッチ』に挑戦した犬…あまりにも愛おしい『どんくさ過ぎる光景』が21万再生「当たった時の顔ww」「目つむってて草」と爆笑
・オムツをつけた犬→トイレをしようとした結果…あまりにもシュールな『コントのような光景』が11万再生「ちょっと違うw」「気持ちは伝わる」
・窓から外を覗いていた犬→『寒いから閉めるよ』と伝えると…まさかの『文句を言ってくる光景』が152万再生「めちゃ可愛いw」「外見たいよね」
・「愛情を受けている犬」と「愛情不足な犬」の違い
・『犬の面倒なんて見ないぞ』と思っていた昭和のおじさんがワンコを飼ったら…まさかの光景が4万再生「うちの主人をみたいw」「甘々で草」