「不安な気持ちになりやすい犬」の特徴
犬にも個体差があり、同じ犬種であってもその性格や特徴はそれぞれです。なかでも「不安な気持ちになりやすい犬」の場合、うまれつき繊細であるがゆえにストレスを溜めやすかったり逆に攻撃的だったりする場合も。飼い主さんも少々手を焼いてしまうかもしれません。
そこで今回は、「不安な気持ちになりやすい犬」の特徴について解説します。愛犬の性格と比較して確認してみてくださいね。
1.神経質・繊細な性格
犬はそれぞれ異なる性格や気質を持っています。犬種によってあらわれやすい気質の傾向はありますが、個体差も大きく性格に伴って行動にも違いが見られます。
不安な気持ちになりやすい犬は、些細な変化などにも気がつきやすい繊細で神経質な性格であることが多いでしょう。音に対して敏感で怖がりやすい傾向があったり、知らない人や犬に対しての警戒心が強かったりするため、ちょっとしたことで不安になってしまうことがあります。
元々生まれ持った気質の場合もありますが、過去に人間から虐待を受けたり悲しい思いをしたりした保護犬なども、このような気質を持っていることが多くあります。このような犬は、周囲の環境に不安を覚えやすく、まわりの人に心を開くまでに時間がかかりやすいでしょう。
2.シニア犬
若く元気なうちはあまり不安を感じることはなくても、年齢を重ねると少しずつ心配性になっていくことはめずらしくありません。
シニアになると、体力が衰えたり足腰に痛みを感じたりして思うように動けなくなることがります。また、耳が聞こえにくくなったり、目が見えにくくなったりすることで、不安を感じやすくなることもあります。
音や近づいてきた人に気がつけず、驚いてしまうことも多くなり、ふさぎこむような様子が見られたり活動量が低下したりすることもあるでしょう。
3.飼い主と一緒にいる時間が長い犬
日頃から飼い主さんと一緒に過ごす時間が長い犬は、ひとりで過ごす時間に慣れていません。そのため、ひとりでいるときは不安を感じやすく、神経質になってしまうことがあります。
飼い主さんと一緒にいれば、何かトラブルが起きても自分が対応する必要はなく、助けてもらえます。その状況に慣れていると、頼れる飼い主さんがいないとどうしたらいいかわからず、不安になってしまいます。
この状況が悪化すると、「分離不安症」を発症してしまうことも考えられます。
「分離不安症」を発症してしまうと、ひとりになったときに不安感を抑えきれず、破壊行動や自傷行動を起こすことも。そのため、愛犬がそうならないための予防が大切です。
心配性な犬がよくする仕草や行動
では、上記のような心配性な犬がよくする仕草や行動にはどのようなものがあるのでしょうか。
カーミングシグナルを見せる
犬が不安や心配を感じていると、自分の気持ちを落ち着かせるために「カーミングシグナル」と呼ばれるボディランゲージを見せることがあります。
具体的には、「眠いわけではないのにあくびをくり返す」「体を掻く・振る」「地面のにおいをしつこく嗅ぐ」などの仕草や行動が見られます。
カーミングシグナルは全部で約30種類あると考えられているため、気になる行動が頻繁に見られるときは、愛犬が不安やストレスを抱えていないか、一度考えてみてください。
キュンキュンと鳴く
犬は鳴き声や吠え声で気持ちを表現することがあり、不安な気持ちを抱えているときは「キュンキュン」「クーン」と甘えたような鳴き声を出します。
飼い主さんのそばに寄ってきたり体をこすりつけたりしている場合や、体を丸めて震えている場合など、様々な状況でこうした鳴き声を上げることがあります。
怖いことや心配なことがあるとき、飼い主さんに助けを求めている場合もあるので、愛犬からの信頼を得るためにもしっかりと向き合ってあげてください。
飼い主のそばから離れない
犬は不安なことがあると、頼りになる飼い主さんそばに行く傾向があります。
犬は元々群れ社会で生きていた動物の習性を持っており、危険を感じると仲間と身を寄せ合ってトラブルを回避しようとします。
そのため、不審な音が聞こえてきたり見知らぬ人が近づいてきたりしたとき、飼い主さんの後ろに隠れたり体をぴったりと寄せたりする行動が見せることがあります。
まとめ
今回は、「不安な気持ちになりやすい犬」の特徴について解説しました。
繊細で細かなことが気になる性格の犬は、周囲の様子の変化にも気がつきやすく、不安を感じやすくなります。また、体力が衰えて感覚が鈍るシニア犬や、過去にトラウマを持つ保護犬なども不安な気持ちになりやすい傾向があります。
ただし、どんな犬であっても不安や心配を抱えることがあるため、日頃から愛犬の様子をしっかりと観察して気持ちを理解することが大切です。その上で、犬の不安をあおりすぎないように気をつけて、落ち着いて過ごせるようにサポートしてあげてください。
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