犬が「おやつ」に興味を示さなくても大丈夫?
まず、「犬が元々おやつを食べない、興味を示さない」ということ自体は、大きな問題ではありません。おやつではなくご飯をしっかりと食べていて、体格に合った体重や健康を維持できているのであれば、おやつを食べなくても何ら問題はないでしょう。
むしろ、おやつを食べずに適量のご飯だけを食べていれば、栄養バランスが崩れにくく肥満にもなりにくいので、健康管理のためにはいいことかもしれません。
おやつは嗜好性が高いものが多いため、『おやつは食べるのにご飯は食べない』ということになりかねません。それに比べれば、おやつを食べずにご飯を食べるというのは、非常に健全なことと言えるでしょう。
しかし、これまでは食べていたおやつを食べなくなったり、興味を持たなくなったりした場合は、少し注意が必要です。そこには何かしらの理由や原因があるはずで、その原因は放置してはいけないものかもしれません。
犬が今まで好きだったおやつを食べなくなった場合、犬の体調や様子をしっかりと観察して原因を探り、適切な対応を取るようにしてください。
「おやつ」への食いつきが悪い原因
ここからは、元々おやつを食べていた犬が、急に食べなくなってしまった原因や理由として考えられることを解説します。
お腹が空いていない
犬がおやつを食べない、興味を示さない原因としてまず考えられることが、満腹であることです。
犬は「食いだめ」の習性を持っているうえに満腹中枢が鈍いため、お腹がしっかりと満たされていても、目の前に食べものがあればいくらでも食べると言われることもあります。
とはいえ、現代の家庭犬は、食料に困ることがないため、あまりお腹が空いていなければ積極的に食べようとしないこともめずらしくありません。
そのため、お腹が空いていないときにおやつがあっても、特別魅力的なものでなければ興味を示さないことは十分考えられます。
においや食感が好きではない
おやつの種類によって食べるかどうかが変わる場合は、単純にそのおやつが好みに合っていないのかもしれません。
犬は味覚がそれほど優れていないと言われますが、その分嗅覚が優れているため、食べもののにおいを重要視する傾向があります。また、食感や喉ごしの好みもあるため、愛犬のおやつの好みに合うものを探してみるのもいいでしょう。
特に、しつけトレーニングのときなどに「ごほうび」としておやつを与える場合は、犬が本当に喜ぶものを用意する必要があります。さらに、普通に食べるものから大好きなものまで、異なるランクのおやつを探しておくと、しつけでとても役立ちます。
体調が悪い、歯が痛い
普段は喜んでおやつを食べている犬が、食べようとしない場合、体調に異変がある可能性があります。
体に痛みや違和感があると食欲がわかず、動物は体を回復させるためにとにかく休むことを優先します。また、口内に痛みがある場合なども食べものを食べることが苦痛になってしまうこともあるでしょう。
身体的なトラブルでおやつが食べられない場合、多くはドッグフードなどの食事も食べられなくなります。食べられずに寝ている時間が長い場合や、あまり動きたがらない場合は動物病院を受診することをおすすめします。
ストレスや不安を感じている
身体的なトラブルでおやつが食べられなくなるように、精神的な負荷によって食べられなくなることもあります。
強い恐怖や不安、ストレスを感じたとき、食べる・遊ぶなどの行動をする余裕がなくなってしまい、食べものを目の前に出されても視界に入らなくなることもあるのです。
地震や雷、花火などに驚いて一時的に食べられなくなるのであれば、時間を置けば自然に復活します。しかし、慢性的なストレスにさらされて食欲が低下してしまっている場合は、ストレスの原因を探して根本的な解決を目指す必要があります。
まとめ
元々「おやつ」に興味がない犬であれば、それほど心配する必要はないでしょう。しかし、食べることが好きな犬がおやつを食べなくなった場合、心身に何らかのトラブルや異常が起きている可能性があります。
ちょっとした不安や満腹感など一時的におやつを受けつけないのであればいいですが、病気や慢性的なストレスなどが原因になっている場合は、それを取り除いてあげる必要があります。
動物にとって、食べることは生きることに直結しています。愛犬がしっかりと食べて健康を維持できるように、飼い主さんはしっかりとサポートしてあげてくださいね。
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