犬は人の言葉をどれぐらい理解しているのか
犬と暮らしていると、(ちゃんと言葉を理解しているんだな…)と感じる瞬間が必ずあります。
「お散歩」や「おやつ」などの都合の良い言葉には嬉しそうな反応を見せますが、「ブラッシング」や「お風呂」などの都合の悪い言葉には無反応だったり、逃げ回ったり、明らかに嫌そうな反応を見せます。
また、「ママ」と「パパ」で反応が全く違ったり、「病院に行くよ」と言った時と「ドッグランに行くよ」と言った時とでも、犬の反応が大きく異なることも。
飼い主としては、「どう考えても、ちゃんと人の言葉を理解していますよね!」と言いたいところなのですが、実際には、人が考えるほど、犬は人の言葉を理解しているわけではないようです。
単語と行動を結び付けて理解している
犬は、『人が話す言葉の中から、単語のみを聞き分けている』とされています。
犬は飼い主が話す言葉の中から「おやつ」という単語を聞き分けた時、自分はどのような行動をすべきかということも理解することができます。そのため、「ハウス」をして待っていたり、「オスワリ」をして待っていたりすることがあります。
また、「もうすぐパパが帰って来るよ!」と伝えた時、大喜びすることがありますよね。大好きなパパが帰宅すると、大興奮で玄関でお出迎えをします。
ちなみにこれは、パパよりもママの方が好き、パパに懐いている、ということではないようです。
「パパ」という単語を理解していることはもちろん、待ちに待ったお散歩に連れて行ってもらえること、ママよりもたくさんおやつをくれることなど、単語と結びつけた行動を期待し、嬉しく感じて大興奮しているのです。
言葉とイントネーションの違いを理解している
犬に言葉をかけた時、言葉そのものには左脳が反応し、言葉のイントネーションには右脳が反応する、ということが様々な研究によって分かっています。
犬好きな人が「おりこうさんですね~♡」と言葉をかける時と、犬嫌いな人が「可愛いわんちゃんですね~」と言葉をかける時とでは、本心であるかどうかまで見抜かれているかもしれません。
どちらも言葉そのものは褒めていますが、感情の違いがイントネーションに表れるため、犬嫌いな人にかけられた言葉には、嬉しい反応を見せないことがあるのです。
犬に話しかける時のコツやポイント
犬に話しかける時は、言葉と感情をセットにし、使い分けると良いのではないかと思います。
あっとえば、ただそばに来てほしい時は「おいで~」と明るい声で優しく話しかける一方で、今すぐに必ず飼い主の元に戻らなければならない時は、「来い!」と低く強い口調で話しかけるなど、話しかける言葉によって感情や態度を変えるのです。
これは、普段からトレーニングを積むことが必要かと思いますが、はっきりと使い分けることで、緊急時も犬に理解してもらいやすいようです。
なお、そもそも『犬が人の言葉を理解できない』のは当然のことです。
日本語で育った飼い主が、英語や韓国語などの外国語を単語レベルや簡単な短い文章でしか理解できないのと同じである、と考えると分かりやすいのではないでしょうか。
何度言い聞かせても理解できないことがあります。イライラしてしまったり、強い口調になってしまったり、「何で分からないの!?」と怒ってしまったことがあるかもしれません。
犬がひとつのことに集中していられる時間は「わずか5分」とされています。愛犬にこちらの意思が上手く伝わらない時、かけた言葉とは違う行動を愛犬がしてしまう時は、また明日チャレンジしてみましょう。
まとめ
『犬は人の言葉をある程度は理解することができる』といわれており、平均して89個の単語を理解していることが分かっています。
また、『犬は人の言葉をどれぐらい理解することができるのか』という研究が行われた中では、興味深い内容も。 その実験では、ボーダーコリーのチェイサーは1022個のおもちゃの名前を覚えることができ、同じくボーダーコリーのリコは、200種類以上の物の名前を覚えることができたようです。
自分の好きなものや興味のあること、嬉しい経験と結びつくものなどは、愛犬がとくに理解しやすい言葉なのではないでしょうか。
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