愛犬のウンチがいつもより臭いときに考えられる病気
ウンチの状態は、愛犬の健康を知るためのバロメーターです。
1日の排便の回数、1回の量、色や形、ニオイから、愛犬の毎日の健康状態を確認することができ、疑われる病気を考えるきっかけにもなります。
すぐに病院に行くべきなのか、自宅で様子を見ながら改善することはできるのか、愛犬のウンチがいつもより臭いと感じられるときの対応について解説します。
1.腸内細菌のバランスの乱れ
愛犬のウンチがいつもより臭いとき、腸内細菌のバランスが乱れているのではないか、ということが疑われます。
腸内には、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」という細菌が常在しています。日和見菌は、善玉菌と悪玉菌のうち、優勢である方の味方をする細菌です。
「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」という状態が理想的な腸内細菌のバランスであるとされていますが、この状態が乱れたとき、犬のウンチがいつもより臭いと感じられることがあります。
腸内細菌のバランスが乱れる原因は様々で、ストレス、食べ慣れないものを食べたこと、体調不良などが挙げられます。
ウンチがいつもより臭いな…と感じられるのみの症状なのであれば、自宅で様子を見てもよいと思います。腸内細菌のバランスが乱れた原因を探ってみましょう。
軟便であるときは、悪化しないように注意深く体調管理をしてあげてください。ごはんを食べない、お腹がキュルキュル鳴っているなどの症状があるときは、なるべく早く動物病院へ行きましょう。
水下痢をするとき、下痢が続くときは、すぐに動物病院へ行きましょう。下痢が続くときは、脱水症状を引き起こすリスクがあります。
2.腸炎
愛犬のウンチがいつもより臭いとき、腸炎を起こしているのではないか、ということが疑われます。
小腸に炎症が起きている場合、いつもよりウンチが緩くなることがあります。症状が重くなると、軟便から泥状便、水様便と変化する場合もあります。
大腸に炎症が起きている場合、粘液が混じったウンチが出たり、粘液に血液が混じったウンチが出たり、ウンチは出ないのに粘液と血液のみが出るなどすることがあります。
急性腸炎は一過性のものですが、ウンチがいつもより臭いと感じられる日が数日続く場合には、なるべく早く動物病院へ行きましょう。
軟便や下痢がある場合、愛犬が元気な様子なのであれば自宅で様子を見てもよいと思います。続く場合には、なるべく早く動物病院へ行きましょう。
いつもより臭いと感じられるウンチに粘液や血液が混じっている場合、すぐに動物病院へ行くべきです。
3.急性膵炎
愛犬のウンチがいつもより臭いとき、急性膵炎を起こしているのではないか、ということが疑われます。
急性膵炎は、ウンチのニオイに大きな変化をもたらすこともありますし、小さな変化をもたらすこともあります。全くウンチのニオイに変化を感じられない場合もあります。
ニオイの変化だけではなく、色や性状の変化にも注目してみてください。ウンチが黄色っぽく、脂肪便になっているのは、膵臓に異常が起きているサインです。
急性膵炎を起こすと、明らかな食欲の低下が見られます。自宅で様子を見ているとき、突然の嘔吐や下痢を繰り返しお腹をかばうように背中を丸めたり、胸を床に付けておしりを高くするようなポーズをすることがあります。早急に動物病院へ行かなければならない状態です。
改善する方法ですが、膵炎は偏った食生活と脂質の摂りすぎが主な原因となりますが、原因がわからないこともあります。膵炎は繰り返すことがありますので、脂肪が少なめのフードにするなどの食事の見直しが必要です。
まとめ
愛犬のウンチがいつもより臭いときに考えられる病気を3つ解説しました。
- 腸内細菌のバランスの乱れ
- 腸炎
- 急性膵炎
愛犬が元気に過ごしていても、ウンチがいつもより臭いことを心配される場合には、ウンチを持って動物病院へ行き、検便を受けてみるとよいと思います。
ウンチは、少量を持って行くのではなく、出た分の全てを持って行きましょう。ポリ袋に入れてもOKですし、ペットシーツに包んで持って行ってもOKです。外で排便し、土や草などが付着している場合でも気にせず、そのままポリ袋で取って持って行きましょう。
下痢や水下痢ではある場合、ペットシーツごとポリ袋に入れて持って行きましょう。外で下痢や水下痢をした場合には、取りきれる分のみで大丈夫です。
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