犬への罰とは殴る・蹴るだけではない
犬へのしつけで罰を使ってはいけないというと殴る・蹴るといった暴力行為を想像すると思いますが、罰とはそうした暴力行為だけではありません。
ここで言う罰とは心理学用語で言う嫌悪刺激のことであり、嫌悪刺激を与えることを罰を使用すると言います。
ですので受ける相手が嫌だ不快だやめてほしいといったようなマイナスな気持ちにさせてしまう行為は、すべて嫌悪刺激となり罰となってしまうのです。
人間が冗談のつもりでも犬には通用しないというのは、犬にとって嫌なことかどうかでしかなく嫌なことであれば嫌悪刺激になるからだということを知っておきましょう。
犬に息を吹きかけることは嫌悪刺激である
そのことを踏まえたうえで犬に息を吹きかけるという行為について考えてみましょう。
犬に息を吹きかけると当然犬は不快感を示し嫌がりますよね。つまり息を吹きかけられるというそれは犬にとって嫌悪刺激になっているということです。
人間にとっては冗談で遊んでいるつもりだったり、何かをやめさせたくてやっているということもあるでしょう。
しかしそれは犬には通用するものではなく、ただ嫌悪となる刺激をあなたに与えられたという事実だけが残ります。
犬が息を吹きかけられることを回避するために攻撃することもある
あなたに息を吹きかけられるという嫌悪の体験をした犬は、ときにその嫌悪刺激を回避するために攻撃をすることもあります。
やられる前にやる、もしくはやられた瞬間に「離れろ!」という意味を込めて攻撃をしてくるのです。
そうすると恐らく人間は攻撃をした犬を悪い犬だとレッテルを貼り、そうした行動をしないようにと力で抑え込もうとするでしょう。
しかしそもそも嫌悪刺激となってしまうような息を吹きかけるという行為をしなければ、犬は攻撃をしてくることもなかったのです。
それなのにそうやって犬をさらに罰するというのは身勝手な話しではないでしょうか。
そんな実が手に犬を巻き込むのではなく、犬と楽しく穏やかに過ごすための工夫と方法を選択しましょう。
まとめ
愛犬のしつけの方法として息を吹きかけるというのは、体罰というには弱い刺激なので体罰に入らないと考えている人もいると思います。
しかし刺激の強弱は関係なく、受ける側の犬が不快・恐怖・痛みなど嫌悪を感じればそれは嫌悪刺激であり、罰としての機能を果たすのです。
その結果犬はそれをした相手へ不信感を抱き当然関係はマイナスになり、さらに嫌悪刺激から逃れるため回避するために攻撃をするという悪循環にもなります。
罰を使うということはこういう負のスパイラルを生み出す行為であり、息を吹きかけるというのもそれに当てはまるため、決して冗談でもやらないようにしましょう。
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