犬がお尻をこすらせる『お尻歩き』は要注意!
皆さんは犬の『お尻歩き』と呼ばれる行動をご存じでしょうか。お尻を地面に擦り付けるように歩く、一見するとユニークな行動を指します。
しかし、犬がお尻をこすらせて歩いている時は、お尻に何らかの違和感やストレスを覚えているサインです。
中には肛門付近に疾患を抱えているケースもあるので、日常の些細なサインを見逃さずに動物病院を受診しましょう。
見逃さないで!犬が『お尻歩き』する4つの理由
ここでは犬がお尻をこすらせて歩く『お尻歩き』をする理由を紹介します。場合によっては、病院で診察してもらう必要があるので要チェックです。
1.相手や対象に苦手意識を感じている
もしも他の犬や人の目の前で、後退りするようにお尻を地面に擦り付けている場合は、視線の先にいる対象に苦手意識を感じている可能性があります。
犬にとってお尻(肛門)は、相手と仲良くなるために情報を伝え合う大切な部分です。苦手な相手には「お尻を嗅がれたくない」という心理が働くため、お尻を隠すようにお尻歩きすることがあります。
2.お尻に痒みなどの違和感を覚えている
犬がお尻をこすらせて歩く場合は、お尻に違和感を覚えていることが多いです。お尻に痒みを感じていたり、肛門嚢に分泌物が溜まってしまい違和感を覚えている可能性があります。
また、うんちをした後であれば、うんちが出切っていなかったり肛門付近に付着しているために、不快感を覚えていることもあるでしょう。
歩いているときだけでなく、立ち止まっている時や立ち上がった時にもお尻を気にする様子を見せる場合は、お尻に違和感やストレスを感じている可能性を考えてください。
3.皮膚炎や肛門嚢炎などの疾患を発症している
お尻に痒みや違和感を覚えている状態を放置してしまうと、肛門付近に皮膚炎を発症してしまったり、肛門嚢炎に発展してしまう恐れがあります。
皮膚炎や肛門嚢炎になってしまうと、痒みや違和感だけでなく痛みを伴うこともあります。立ち上がったり歩いたりすることもストレスに感じてしまうため、早めの治療が必要です。
4.ノミによる瓜実条虫に寄生されている
ノミに寄生されている場合、ノミが持つ瓜実条虫という寄生虫に寄生されてしまい、お尻に違和感を覚えている可能性も疑われます。
瓜実条虫に寄生されると肛門周辺の痒みに襲われることもあるため、大きなストレスを抱えることになります。駆虫薬で対処することが可能なので、かかりつけの動物病院で診察の上、駆虫薬を処方してもらいましょう。
犬の『お尻歩き』で注意すべきその他の症状は?
犬のお尻歩きが確認されたら、以下のような症状が同時に現れていないかチェックしてください。
- お尻付近を触ろうとすると嫌がる
- うんちをする時に痛がる様子を見せる
- お尻を気にする素振りを頻繁に見せる
- 出血している
もしもこれらの症状が同時に現れている場合は、皮膚炎や肛門嚢炎などの疾患を発症している可能性が疑われます。
お尻に違和感があるまま放置していると強いストレスにさらされてしまい、他の体調不良を招く恐れもあります。早めにかかりつけの動物病院へ連れて行き、適切な処置や薬を処方してもらいましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬がお尻をこすらせて歩く『お尻歩き』をしている時は、面白いで済ませず他にも症状が見られないかチェックしてください。少しでも不快感を覚えている様子を見せている場合は、早めに動物病院へかかりましょう。
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