「寒さが苦手な犬種」とは
「雪が降ると、犬は喜んで庭を駆けまわる」…そんな内容の歌があることから、犬は寒さに強いと思っている方もいるかもしれません。
しかし実は、犬は種類によっては寒さに弱い場合がありますので、該当する場合は冬の寒さを乗り越えるための対策が必要になります。
そこで今回は、「寒さが苦手な犬種」の一部をご紹介します。冬に絶対注意すべき注意点とすぐに始めるべき防寒対策も一緒に解説しますので、愛犬が当てはまっている場合は、必ず確認してくださいね。
1.マルチーズ
「マルチーズ」はとても寒がりな犬種です。真っ白でフワフワの毛並みを持つため、一見寒さに強そうに見えるかもしれません。
しかし、実はマルチーズは「シングルコート」という、比較的密度の低い毛並みを持つ犬種です。
そもそも温暖なイタリア南部の島を原産とする犬でもあるため、寒さには強くありません。
実際に筆者はこれまで3頭のマルチーズと暮らした経験がありますが、どの子も冬は外に出ると寒くてブルブル震え、家の中では毛布やコタツの中に入ってぬくぬくしていたものです。
2.チワワ
体がとても小さい「チワワ」も寒さが苦手な犬種です。チワワは南米メキシコ出身であるため、寒さには適応していません。
特に、毛がツルツルと短いスムースコートチワワは、ロングコートチワワよりも寒がりなことが多いです。
3.トイプードル
モコモコしている「トイプードル」も、実は寒がりな子が多いといわれています。
活発な印象があるトイプードルですが、毛がシングルコートなため寒さは苦手です。特に、毛をバリカンで短く刈りこんでいるプードルカットをしている子は、体が冷えやすく寒さに弱いでしょう。
4.ミニチュアピンシャー
「ミニチュアピンシャー」も寒がりな犬種として有名です。
ミニチュアピンシャーの毛はスムースコートでツルツルしていますし、体が筋肉質で皮下脂肪が少ないため、体温を維持することが苦手で寒さに弱いのです。
なお、ミニチュアピンシャーと見た目が似ている「イタリアングレーハウンド」も寒さに弱く、この2犬種は『冬の散歩時には必ず服を着せてあげたほうが良い』とまで言われています。
寒がりな犬を飼う時、冬は絶対に注意すべき理由
上記で解説したような「寒さが苦手な犬種」は、冬になると次の症状を起こしやすいので、飼い主さんは注意してください。
- 低体温症
- 免疫力低下による感染症
- 持病の悪化
- 冷えによる胃腸の不調
愛犬が寒そうにしていたら、すぐに温かくしてあげましょう。
寒い季節に入り、もし愛犬が震えていたり、頭とお尻をくっつけるように丸まっている、飲水量が減る、散歩に行くのを嫌がるなどのサインを見せていたら、すぐに防寒対策を始める必要があります。
- 服を着せる
- 毛布や冬用ベッドを与える
- トリミングの時に毛をいつもより長めに残す
- 室温を暖かくする
- 特に寒い日は散歩は控える
ただし、過剰に温めすぎると犬が脱水症状や熱中症になる恐れがあるため、注意が必要です。
こまめに水分補給を促したり、暑がっていないか愛犬の様子を確認するようにしてください。
特に耳の被毛が薄いイタリアングレーハウンドやミニチュアピンシャーは冬の寒さに注意してください。耳への血流が悪くなってしまうと、耳の端の部分がゴワゴワし始めて皮膚が欠けてしまうことがあります。全ての犬がなるわけではありませんが、注意が必要です。
まとめ
今回は、「寒さが苦手な犬種」をご紹介しました。
「寒さが苦手な犬種」はご紹介した他にもたくさんいますが、犬種に限らず子犬やシニア犬も寒さには弱いのでじゅうぶん注意してください。愛犬の様子をよく観察し、体調に合わせて温度調節をすることが大切です。
寒さや冷えは体調不良やストレスにも繋がるため、飼い主がしっかり対策をしてあげましょう。
■関連記事
・ 犬が顔をなめる本当の理由とは?愛情表現だけじゃない?!
・犬が玄関から離れないときの心理
・犬が飼い主に体をこすりつけるときの心理とは?状況から考えられる病気も
・犬は一緒に寝る人を選ぶの?その心理について解説
・犬が『信用していない人』にする行動4選