犬の「あくび」の本当の意味とは
スキンシップのつもりで犬を撫でてあげたり抱っこしようとすると、あくびをして顔を背けたり、まばたきをしたりしていることがあります。
これは犬が「心地よくない」という感情を示しているサイン。しかも犬のあくびは、すでにさまざまな小さなサインを出した後にしていることが多いです。
つまりそれは「お願いだからどうかやめてほしいな…」という我慢に我慢を重ねている状態ですので、すぐに触るのをやめたり、必要なら距離をとるなどして犬を尊重するようにしましょう。
環境の違いによるストレスでもあくびはする
また、犬は環境が変わることであくびをすることがあります。
よく見かけるのは、動物病院に行くと受付や診察室などであくびをしている様子です。飼い主さんや受付では「眠いのかしら?」「◯◯ちゃん眠いかなー?」と微笑ましい会話がありますが、これは決して眠いのではなく、環境による緊張からのストレスによって示されています。
居場所という環境からくるストレスの場合、どうしてもその環境を全て変えることはできませんが、ストレスを軽減するために少しでもできる対処をしてあげることがおすすめです。
例えば一旦その場を離れて外に出てみたり、トリーツを食べることができそうなら特別美味しいトリーツを提供する、というような対処をしてあげましょう。
しかしトリーツを使う場合、犬の様子次第ではトリーツとストレス環境とを結びつけてしまい、好物だったはずのトリーツが嫌いになってしまうこともあるため注意が必要です。
犬のあくびはポジティブな意味ではない
犬はあくびをすることで、ストレスを感じていることを伝えます。
眠いときのあくびは生理現象ですが、ストレスによるあくびは犬が自分の意志で意図的にあくびをして伝えているのです。それは決してポジティブな様子ではなく、犬はネガティブな心理状態にあるため、可能なかぎり不快が減って快適な状態が増えるようなアプローチをしてあげてほしいと思います。
そしてそのアプローチは、与えるだけではなく、ときには取り除くという方法によって叶えることができるため、犬のあくびが今は何に対してのサインなのかを全体を見て見極めた上で対処するようにしましょう。
まとめ
犬のあくびは眠いときの生理現象以外では、犬が意図的に示すストレスサインです。
ストレスサインであるあくびをしているとき、犬は困っている状態にあるため、置かれている環境を少しでも快適に変えるための手助けをしてあげてください。
犬を助けてあげることで犬は助けてくれるあなたに対して信頼を寄せます。その信頼の積み重ねが大きな信頼関係を築き、よりよい関係を育むことができることは間違いありません。
「たかがあくび」と軽んじるのではなく、犬が教えてくれる小さなサインを見逃さないようにしてぜひ愛犬を助けてあげてください。
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