東海道新幹線の再生アルミを用いたスタイリッシュなボールペン、「東海道新幹線 再生アルミボールペン」が、6月20日に1000本限定で発売された。
取り扱いは、JR-PLUSオンラインショップ、PLUSTA ONLINE STORE、そして品川駅構内の鉄道グッズ専門店「BLUE BULLET」にて行われている。
JR東海リテイリング・プラス、アサヒユウアス、UACJの3社がタッグを組み誕生したこのボールペンには、かつて東海道新幹線を駆け抜けたN700typeA「X2」編成の車両から取り出したアルミが再生・活用されている。
磨かれたシルバーにスリットが刻まれたボディは、新幹線そのものを彷彿とさせるスタイリッシュな佇まい。ノックボタンには東海道新幹線再生アルミを証明するロゴがあしらわれている。
この製品には、現場の声が反映されている。実際に東海道新幹線に乗務するパーサーたちが「自分たちが乗務で使いたいボールペンをつくりたい」との想いをもとに、アサヒユウアスと繰り返し議論を重ねたという。
その結果、揺れる車内でも安定してグリップできる太さ、転がりにくい形状、ビジネスユースにも適した高級感など、現場のリアルなニーズが形状や質感に反映されている。
製造工程にも各社の技術力が存分に注がれている。外装にはアルミニウム、内部機構にはプラスチックを用い、アサヒユウアスが設計を監修。パーサーからのフィードバックを受け、重量バランスや溝の深さまで調整された。
再生アルミの押出加工はUACJが担当し、群馬県伊勢崎市の製造拠点では再生可能エネルギー100%の電力が使用された。環境負荷低減と資源の循環利用が両立した、まさに次世代型の製品といえる。
再生素材の割り当てには「マスバランス方式」が採用され、製品の80%に再生アルミが充てられている。この方式は、異なる原料の混合を適切に管理する仕組みであり、第三者機関の認証も取得済み。東海道新幹線再生アルミは、ジェイアール東海商事の登録商標で、建築資材などにも使われる高強度の素材だ。
なお、本商品は税込6990円で販売されるが、各通販サイトでは送料が発生し、配送不可能な地域も存在する。
また、購入にあたっては「いかなる理由においても転売(オークションサイトやフリマアプリへの出品含む)及びそれを目的としたご注文は固くお断りいたします」とのこと。こうした注意喚起からも、本製品を「ファンの手元に正当に届けたい」というメーカーの強い姿勢を物語っている。
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By おたくま編集部 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025062008.html