テレビ東京のドキュメンタリー番組「カンブリア宮殿」および「ガイアの夜明け」は、番組公式ホームページを通じて詐欺に関する注意喚起を発表しました。
「出演できると持ちかけて、多額の金銭を要求する業者があるとの情報が寄せられました」とのことです。実際、SNS上では両番組の名を出した上で、「1億円」の費用で「番組出演」できるという営業を受けたという体験談が投稿され、大きな話題を呼んでいます。
「カンブリア宮殿」は過去に、科学技術の振興とその知識の向上に役立つ優れた科学放送番組を奨励する「高柳賞」を受賞した経歴もある番組。「ガイアの夜明け」も第49回放送文化基金賞しているなど、それぞれドキュメンタリー番組として、一目置かれている存在です。
どちらも出演すれば多大な宣伝効果が見込めるため、お金を払ってでも出たい方は山ほどいるでしょう。
「カンブリア宮殿出演」「ガイアの夜明け出演」の肩書きが得たい気持ちはわかりますが、ドキュメンタリー番組はテレビ番組の中でも”聖域”と呼ばれるほど特に守られているコンテンツ。高額な金銭を提示したとしても、自ら望んで出られることはありません。
業界関係者に詳しく聞くと、「(ドキュメンタリーの場合)出演は絶対的に番組側の判断。他からの提案などは受け入れないのが鉄則であり、スタッフ側もかなり神経質になり選定にあたっています。もしお金をもらって出演させていた、制作していたことが分かったら、やった人が業界から“永久追放”されてもおかしくないです。それぐらいシビアです」(テレビ関係者)
「カンブリア宮殿」の番組HPの注意書きによると、「『カンブリア宮殿』を始めとした報道番組が、取材対象者から金銭を受け取って番組を制作することはありませんので、ご注意ください。当社では、あくまで報道番組の視点から番組が独自に取材対象の選定にあたっています」と、金銭要求を明確に否定。「ガイアの夜明け」も同じ内容で完全否定を表明しています。
双方とも「不審な働きかけがあった場合には、テレビ東京までご連絡ください」とのこと。特に経営者の方はご注意ください。
<参考・引用>
テレビ東京「カンブリア宮殿」
テレビ東京「ガイアの夜明け」
(山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2024120406.html