にょろにょろと女性の体にまとわりつくタコ。一瞬、本物と見間違えるほどリアルに作られていますが、実はこれバッグなんです。
タコバッグの作者は、イタリアンレザーを用いて可愛い生き物やバッグを夫婦で作っている田中さん。「かなりクレイジーな見た目」と認めつつも、「タコ狂の猛者は求めていたはず!」と作品の出来映えには自信をのぞかせています。
実際、コメント欄には「タコタコしくて感激!」「最高すぎる」とタコ狂と思われる人たちから称賛の声が。このリアクションに、田中さんも自信から確信に変わったのではないでしょうか。
投稿によると、ストラップを付けかえることでリュックにもショルダーバッグにもなるそうです。もちろん財布や小物も入れられます。意外……と言ったら失礼かもしれませんが実用的かも。
■ 家族総出で吸盤の貼り付け作業
過去の投稿では製作工程が紹介されています。1番苦戦したのはタコの足。平面の革を立体にして、どこからでも曲げたり捻じったりすることができ、ある程度ボリュームのある足を目指したといいます。田中さんは「何本も試作してようやく納得いく物が出来ました」と満足気。
ちなみにタコバッグは過去最多のパーツ数で、吸盤だけでも約500個あるのだとか。そのため家族総出で吸盤の貼り付け作業をおこなっている様子も紹介されています。
吸盤の貼り付け作業完了後、ズラリと並べられたタコ足のビジュアルが異様で凄い……。田中さんも「キモくていいですね」と独特の言い回しで表現しています。製作工程を見ていた人は完成が待ち遠しかったでしょうね。
■ 初の試みに挑戦!
―― なぜタコバッグを作ろうと思ったのでしょうか?
以前から「タコを作りたいな」と思ってはいたのですが、今回の個展のギャラリーの名前が「八本足のオオカミ」だったので、「タコを作るなら今しかない!」と思いました。
―― たしかにピッタリですね。でも投稿を見る限り、大変そうでした。特に足が……。
平面の革を動きのある立体にするためにパターンをおこしたり、吸盤を付けつつ足を自在に動かせるようにする仕様が初めての試みだったりしたので苦戦しました。
―― そんな苦労を経て完成したタコバッグのこだわった部分も教えてください。
こだわりはショルダーストラップを付けかえることでリュックのように背負うこともできるし、ショルダーバッグのように斜め掛けにもできるようにしたので、体のいろんな場所にタコをくっつけることができる点です。
―― タコ狂の人たちも歓喜ですね。今後オンラインショップなどで販売されるのでしょうか?
オンラインショップで数量限定の受注販売をする予定で、値段は只今検討中です。
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タコ狂の人たちに、まさに引っ張りダコになりそうなタコバッグ。タコ狂ではない人も、1度手に取ってみたいと感じた人も多いのでは?
なおタコバッグは、9月20日~23日まで東京都武蔵野市にあるコンセプトショップ&ギャラリー「八本足のオオカミ」で開催される「cokeco個展『八本足のcokeco』」で展示されます。オンラインショップでの販売は、この個展後とのことです。
<記事化協力>
cokeco公式Xアカウント(@cokecoleather)
(佐藤圭亮)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 佐藤圭亮 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2024090408.html