衣料品チェーンストア「しまむら」の系列店であり、ベビー・子ども用品専門店の「バースデイ」が、7月29日に発売した新商品がSNSで物議を醸しています。
現代美術作家の加賀美健氏とコラボした「フレーズシリーズ」にて、「パパはいつも帰り遅い」「パパは全然面倒見てくれない」といったテキストが衣料品にプリントされていました。こうした過剰な「パパ下げ」を問題視する声が多く上がり、翌日20時にバースデイは販売中止を発表しました。
■ 極端な「パパ下げ」に世間が反応
バースデイと加賀美氏がコラボするのは、実は今回が3回目。子どもの気持ちを代弁したようなテキストが好評を博していたようで、本作は2024年の秋の新作として発売されました。
先述のような「パパ下げ」に問題があるのは確かですが、一方で「ママがいい」「ママいつもかわいいよ」といった「ママ上げ」が見られる商品があるのも、現代の親世代から反感を買った理由のひとつでしょう。
■ 「父母の分断を煽る」「もう利用しない」などの声
バースデイが商品の紹介を行った投稿には、一方的なヘイトを助長する、父母の分断を煽る、バースデイは利用していたものの今回の件でもう利用しない、といった声が続出。1万件を超える意見が寄せられる事態に発展しました。
こうした状況を受け、バースデイ側は7月30日20時に公式Xにて「該当のコラボ商品を販売中止した」とし、あわせて「ご不快な思いをさせてしまう表現がありましたこと、深くお詫び申し上げます」と謝罪文を掲載しました。
たしかに、いまだ女性に家事や育児が偏っているケースは見受けられるものの、男性も家事や育児を積極的に行うようになりつつある世の流れに逆行するような今作が問題視されるのは、ある意味では家族のあるべき姿が健全な方向へ向かっていることのあらわれなのかもしれません。
<参考・引用>
バースデイ@しまむらグループ公式Xアカウント(@birthday_gr)
(山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2024073101.html