猫による飼い主へのハラスメント「ネコハラ」。SNSでは、読んでいる本や新聞の上を占拠されるなど、ネコハラの被害が多数報告されています。
原田洋志@獣医師のペットフード講座さん(以下、原田さん)がX(旧Twitter)に動画で投稿したのは、パソコン操作中に愛猫から受けたネコハラ。強引すぎるやり方に、「斬新」、「ナイスです」、「圧が強い」などの声が集まっています。
■ パソコンを倒し液晶画面の上にのるポン次郎くん
動画の猫は15歳のメインクーン、ポン次郎くん。おっとりした甘えん坊な性格だといいます。
ある日、自宅のリビングダイニングで原田さんがノートパソコンを使って仕事をしていると、ハウスで寝ていたポン次郎くんがテーブルに飛びのってきたのだとか。
原田さんが使っていたパソコンに後ろ側からおもむろに前足をかけるポン次郎くん。何度かパソコンをパタパタと動かしたかと思うと、そのままパソコンを倒し大きな身体を液晶画面の上に……。
おかげで全く仕事ができなくなってしまった原田さんですが、無言でかまって欲しいアピールをする愛猫に「まさか、そうくるとは」と笑ってしまったそうです。
■ 「飼い主に注目してもらいたい」という気持ちの表れ
ポン次郎くんはテーブルでパソコンを開くたび、よくパタパタとパソコンを触ってくるのだとか。また、食事中などもテーブルにのってきては寝そべるとのこと。
獣医師であり、大手ペットフードメーカー勤務の経験もある原田さんにこの行動について聞いたところ、「飼い主となるべく顔を近づけたいためにテーブルにのってくるのではないか」といいます。
ポン次郎くんのみならず、愛猫が読書中にわざわざ本の上にのるなどして邪魔をしてくるのは、「注目してもらいたい」という気持ちの表れで飼い主のことを母猫のように思っているのではないかとのこと。
■ ネコハラの対処法は?
さらにネコハラへの対処法を聞いたところ、やめて貰いたい場合はクリッカーを使ったトレーニングが理想的だそうです。
クリッカーとは、「カチッ」っというクリック音を出す道具で、アプリなどでも代用できるそうです。
トレーニング方法は、「おすわりなどの望ましい行動を猫がした際に、褒めると同時にクリッカーを鳴らし、少量のおやつをご褒美として与える」というもの。これを続けることでクリッカー音を聞くとおすわりなどをするようになるといいます。
また、トレーニングが難しい場合やすぐにネコハラをやめさせたい場合には、無理にやめさせようとするのではなく、ネコハラができない環境を整えてあげることが大切だそうです。
一方で、ネコハラが甘受できる、もしくはネコハラをしてもらいたいのであれば「猫のなすがままにして幸せを感じる」が最適解とのこと。但し、例えばポン次郎くんのようにパソコンを触る場合はデータをこまめにセーブする、180度開くパソコンを選ぶなど、それぞれのネコハラにあわせた対策が必要だと教えてくれました。
愛猫のネコハラを受けながら原田さんがノートパソコンで執筆していたのは、現在noteにて公開中の「ペットフード会社に25年以上勤めた獣医師のペットフード講座」。ペットフード選びのポイントや肥満・アレルギーの話など、ペットの健康やペットフードに関する記事を読むことができます。
<記事化協力>
原田洋志@獣医師のペットフード講座さん(@petfood_vet)
(一柳ひとみ)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 一柳ひとみ | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2024060503.html