炊飯器にパンパンに炊き上がったご飯の写真がSNS上で注目を集めています。写真を投稿したのは、ジュエリーの修理や加工、仕立てなどをおこなっている金子雅也さん。
投稿によると、炊飯器いっぱいにご飯を炊いたのは、もうすぐ3歳になる息子くん。仕事から帰宅するパパのためにご飯を炊いてくれていたようです。
息子さんからの好意に「ありがとう」と感謝の気持ちを綴っている金子さん。この日は金子さんの妻(以下、妻さん)が体調不良で横になっていることが多く、今回の出来事は「自由を手に入れた息子が起こした偶然の笑い話」とのこと。
息子くんは昼ごろ突然「ご飯を炊いてくるね」と妻さんに言うと、ご飯を炊く支度をはじめたそう。お釜になんとかお米を入れ、高くて届かないシンクの前には踏み台を用意。なんとかシンクの高さにたどり着くと、お水をいれはじめました。
好奇心が強く、人の言動をよく見てマネをしながらも最後は形にするという息子くん。妻さんは、その様子をずっと見ていたといいます。
見守っていると、お米をとげない息子くんは水を流すマネだけし、水も入れたい分だけ入れていたようです。その後は炊飯器にセットしてスイッチをオン。炊き上がった音が鳴ると、妻さんとともに味見をしてみたそうですが、水が足りなかったのか美味しく炊けていませんでした。
しかし、1度の失敗であきらめる息子さんではありません。妻さんが「もうやめよう」と言ってソファーに戻った後も、何往復もしてお米と水を釜の中へ。
しばらくして再び炊き上がった音が鳴り、炊飯器のフタを開けてみると写真のようにご飯がパンパンになっていたそうです。妻さんは体調が悪かったこともあり、そのままにしておいたのだとか。
■ 妻から「えらいことになっている」とLINE
今回は当時の状況などについて、金子さんにインタビューを行いました。
――パンパンになっている炊飯器を見た時の感想を教えてください。
妻から「えらいことになっている」とLINEで報告がありましたが、フタを開けた瞬間は予想外の状態になっていてビックリしました。
――炊飯器のご飯はどういう状態になっていたのでしょうか?
上の方はお米がサラサラで下の方はねっとり。底の部分は少し焦げていました。
病気の妻も一生懸命お米を炊いてくれた息子も「一日、頑張ってくれたんだなぁ」と、いろいろな感情がわき上がってきました。
――ご飯は何回かに分けて食べたのでしょうか?
ご飯は冷凍し、一部は雑炊にして食べました。
――息子さんがパパのためにお米を炊こうと思った理由を教えてください。
私は息子がパパのためにお米を炊いてくれたと勝手に解釈して投稿しましたが、なぜこの行動に出たのかはいまだにわかりません。
――今回の投稿には5万6000件を超えるいいねが付きました。この反響について、どのように思いましたか?
息子は特別なことをしたわけではなく、同じような行動をとられるお子さんもたくさんいると思います。
日常の何気ない子どもの言動を失敗や苦労ではなく自分と同じように微笑ましくとらえてくれる人が数多くいたことを嬉しく思いました。
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子どもは成功と失敗を繰り返しながら成長していくもの。しかも初めて経験することの方が多いのだから失敗して当たり前。それを叱ったりすることなく、金子さんのようにあたたかい目で見守っていくのも子育ての中では大切ですね。
<記事化協力>
金子雅也@ジュエリーお仕立て屋さん(@GALA_KANEKO)
(佐藤圭亮)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 佐藤圭亮 | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2024030305.html