「機動戦士ガンダムUC」の主役機「ユニコーンガンダム」を、レゴブロックで再現した作品が、X(Twitter)で大きな注目を集めています。
仁王立ちポーズでまっすぐ立つユニコーンガンダムは、とてもレゴブロックで出来ているとは思えないほどのクオリティ。緻密に組み上げられたブロックが演出する重厚感と、全長82cmというビッグスケールによる大迫力の作品は、思わず手を止めて見てしまうこと間違いなし。
制作者は、「飾って眺めるLEGO」を創るメカ系レゴビルダーとして活動する「セイレイ」さん。過去にもさまざまな作品を手掛けた中で、新作のテーマとして掲げたのが「可能性」という単語でした。
レゴの限界はどこなのか?可能性を追求することと、アニメ劇中でユニコーンガンダムが「可能性の獣」と例えられていることから、これらを重ねて表現することで「面白い作品になりそうだ」と考え制作を決意。
およそ2か月半に及ぶ作業の中で、特に苦労したと語ったのは、そのビッグスケールによる重量とバランスの調整。6kgオーバーの重さを支えるには相応の関節の制作が不可欠となります。
大きい作品はスタンドなどを使用して立たせる場合もありますが、見栄えを考えると自立させることが望ましいと考えたセイレイさん。中でも最も負担のかかる股関節部分には3kgの重りを振り子状に揺らして荷重をかけ、崩れたブロック周辺の組み方を変えるという試験を繰り返しながら、慎重に作り進めました。
そんな苦労の甲斐もあり、82cmのサイズながら作品はしっかり自立。それでいてプロポーションが崩れていないのはさすがの一言です。なおかつディテールを細かく作り込むセイレイさんの作風と、サイコフレームが展開するユニコーンガンダムのデストロイモードの相性もばっちり。まさに「可能性」というテーマに相応しい仕上がりとなっています。
制作後の感想をうかがうと「これまでの知識の集大成というよりは、色々工夫しながら、さまざまな組み方を試すことが多く、とても楽しく勉強できたという印象です」と、達成感と共に新たな収穫も得られたもよう。
また、「次作はガンダムジャンルではない曲線の多い作品に挑戦してみたい」と展望を語ったセイレイさん。今回の制作を通して、自身の腕前の向上についても、たしかな可能性を感じたようです。
<記事化協力>
セイレイさん(@seirei526)
(山口弘剛)